ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

私、社長ではなくなりました。 安田 佳生(著)

検索は、するな。」から読み始め、順序はバラバラだがこれで安田佳生さんの著者は全て読めたかと思う(完全な著書一覧がないた不明)。正直、これを読むために他の書籍を読んだと言っても過言ではない。会社倒産という事実はあるが、その結果のみから考えるではなくそれに至ったプロセスを知りたいと思い本書以外を先に読み、それの総まとめとして本書を読んだ。

本書は株式会社ワイキューブ起業前の学生時代から民事再生法適用までを流れにそって会社の状況や考え方を解説した本になる。これさえ読めば株式会社ワイキューブの変遷がわかるが、それまでの個々の書籍にかかれていたような粒度の細かい解説はされていない。あくまでも流れに沿った解説になるので、細かな考えを知りたい方は出版順に読まれることをおすすめしたい。

それまでの書籍は全てサンマーク出版から出版されていたが、本書はプレジデント社から出版されている。そのため内容を包括して書かれているので既存の書籍と少々重複した説明もあるが、それらは全て時系列に簡単に書かれているため違和感なく読めた。出出しの一冊としてもいいかもしれないが、これで悪いイメージを持ったとしても他の書籍もぜひ読んでいただきたい。安田佳生さんの考えを知っていただきたい。

私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日

私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日

P7.
ワイキューブは私達が子供のように夢を見てつくった会社である。
私たちは本当に子どもだった。
そして私利私欲の塊だった。
なぜ私達が会社をつくったのか。なぜこんなにも、むちゃくちゃな経営をしたのか、そして、なぜ破綻させなくてはならなかったのか。
そのことを、きちんと話さなくてはならないと思う。

すべてはこれに凝縮されて説明されている。上にも書いた通り株式会社ワイキューブ設立前からの話が始まっており、株式会社ワイキューブを設立した経緯からも書かれている。

よくある「社長の言い訳」や「暴露本」ではなく、安田佳生さんが自身の失敗と考えられる点についてを客観的に見た視点も入っており、「反省本」というものになるかと感じられる。今となってはその「反省」はおそいのであるが、それを正直に赤裸々に出版したことはすごい勇気かと思う。会社を倒産させたことでのバッシングがあるかとも思うのだが、このように自身の失敗を正直に書けばそれをターゲットにさらにバッシングがされる。

だがこれが安田佳生さんの狙いなのかもしれない。自身の失敗を正直に記し、後に続く起業家や現在の経営者への役に立てればと思うことがあり書いたのかもしれない。


是非職業人全ての方に読んで欲しい。安田佳生さんの考えと、それが失敗した理由がわかる。その失敗をどのようにしたら防げたかというのを考えて欲しい。それらが考えられなければ、御社も同じような結果になるかもしれない。


まだ数冊株式会社ワイキューブ名義で出版された書物があるので、今後も数冊は安田佳生さんの記事を書くかもしれない。だが本書を読んだ後であるので、読む前に感じ得た感想とは異なる可能性がある。

そのまえに、安田佳生さんの書籍一覧を作りたい。是非とも安田佳生さんを知ってほしい。

P202-203.
私が生きていることにはどんな意味があるのか。
人生のゴールはどこにあるのか。
答えのない答えをみつけるために、これからも無駄なことをやり続けながら、生きていこうと思う。

私、社長ではなくなりました。 ― ワイキューブとの7435日

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