ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

創造力のスイッチを入れろ! ロジャー・フォン イーク(著), 川崎 和子(翻訳)

以前に読んだ「頭にガツンと一撃」が素晴らしかったので、著者のロジャーフォンイークを書籍を調べて全て購入した(全4冊)。その中で今の気分にあっているかもしれないと本書を読んだ。

読む順番が悪かったのか、本書はあまりピンとこなかった。順番に読むのであれば「眠れる心に一蹴り」を先に読むのがいいかもしれない(こちらをまだ読んでいないのでわからないが)。

本書はヘラクレイトスの素晴らしき言葉をロジャーなりに例を交えて解説している書籍になる。

創造力のスイッチを入れろ!

創造力のスイッチを入れろ!


ヘラクレイトスはあまり知名度があるかどうかわからないが、ヘラクレイトスを知らない方からすればいい入門書かもしれない。本書は30のヘラクレイトスの言葉を引用し、それを現代的な例や、ロジャーなりの解説をしている。

だが本書で重要なのは、ロジャーも何度も説いているが、「ヘラクレイトスの言葉に解はない」ということである。「この言葉はこういう意味だ」と言うことではなく、自分が置かれている状況に合わせて解釈すればいいということを強調している。

これはそのとおりで、そもそも言語の単語に単一の意味はなく意味は状況によって左右される。これが空気を読むということだ。だからこそそれをどう解釈するかは自分の自由で、自分が置かれている状況やタイミングに合わせて解釈を変えればいい。いや、自然と変わるものだ。

このことに気づかずに「これはこういう意味だ」と古典を解説している人々もいるが、それはなんとも悲しいことであると感じる。

例えば名前を呼ばれるにしても、授業中に呼ばれた時、小学校の同級生に20年ぶりに駅で声を書けられた時、会社で失敗して上司に呼ばれる時、同じ固有名詞にしてもそれらは全て意味が違う。

犬は理解出来ないものに吠えたてる

これをどう捉えるかあなたの自由なのだ。きっと、あなたの置かれている現状、あなたの悩み、あなたの感情に応じて理解が変わるはずだ。


ロジャーフォンイークは素晴らしいところに目をつけるな。近いうちに他の書籍も読もう。

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