ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

テレビを見ないというバカ

いや、私は本当の意味で見ない。一人暮らしを始めてから「テレビを見ない」と言い出した訳ではなくて、子供の頃からあまりテレビを見なかった。学校ではテレビの話題について語っているグループもあったが、そのグループには属さずに、外で遊ぶようなグループにいた。

そんな幼少期をおくったために「テレビを見ない」と言う習慣のまま今現在でも見ない。YouTubeも月に数度公式トーク番組を見る程度で他に見ることはない。YouTubeでは専ら映画をレンタルしてみている。

だが、最近の「テレビを見ない」と言うバカは意味が違う。そのバカたちは「テレビ(と言うハードウェア)を見ない」であって、「テレビ(番組)を見ない」というわけではない。

テレビは見てはいけない (PHP新書)

テレビは見てはいけない (PHP新書)


私の周りにも多数の「テレビを見ない」と言うバカたちがいる。いや、私の周りの半数以上がそう言っている。

だがそれらはもれなく先に書いたように「テレビ(番組)」は見ている。


最近はYouTubeなどのインターネット上にテレビ番組が違法アップロードされており、YouTubeを使ってテレビ番組を見ているのだ。テレビというハードウェアを買わなくても見る方法を知っているから「テレビ(ハードウェア)」で有る必要がなく、テレビ番組をより効率的に見る方法を利用している。

これは「テレビを見ない」と言えるのだろうか。言えるはずがない。最近のビジネス書では「テレビを見ない」と言う事が流行っているようだし、「テレビは見ない」、「最近のテレビは面白くない」と言っているのがかっこいいと思われているようでそう発言するようだ。

「最近のYouTubeはすぐに動画が削除される。おもしろくない。」と言う人間や、「〇〇の番組がアップロードされないかな」と言うバカもいるが、これらは違法行為を推奨していることにほかならない。

「最近のテレビ番組が面白くない」や、「字幕やテロップで広告が挿入される」と言うバカがいるが、これはそのような違法アップロードをする人間と、それを視聴する人間がいるからそうなっているのだ。自分たちで規制を増やし、内容を面白くなくさせているのにも関わらず批判するのは馬鹿だ。

簡単にはテレビ番組はスポンサーのCMを流し、その対価として放送制作費用を得る。その売上から番組を制作する。その放送制作料は視聴率にも左右されるので、テレビで直接視聴されずに違法アップロードでの視聴を前提とすれば視聴率は下がるのは当たり前だ。

視聴率が下がれば利益は減り、利益が減ればテレビ番組の制作料が下がる。制作料が下がれば制作料の安いクイズ番組や歌番組、料理番組ばかりになる。または、視聴率が取れるアイドルを出すだけの番組になる。更には海外のテレビ番組を買い、それを字幕で放送する。

テレビが面白くなくなっているとすれば、それはインターネットで違法アップロード動画を視聴しているバカの責任もあるのだ。もちろんお金をかければ面白い番組ができるというものではないが、株式会社、更には上場企業は株主のために利益の追求をする必要があるので新しいことへのチャレンジはどんどんと難しくなってしまう。

違法アップロードはテレビ局やスポンサーの利益を減らすだけではなく、違法アップロードをしている人間に利益を与える。


アフィリエイトサイト呼ばれるWebサイトを批判するようなバカは多量にいるが、YouTubeへの違法アップロードは「神」と称される。アフィリエイトサイトは少なくとも自分で手間をかけて制作しているが、違法アップロードは録画したものをアップロードしているだけだ。自分のコンテンツは何一つ無い。

自分の労はかけず、コンテンツも作らず、単にアップロードするだけで数百万の利益を簡単に得ることもできる。それがYouTubeで違法アップロード主が多数存在する理由になる。違法アップロード動画を視聴するという事は、間接的にあなたがその犯罪に加担しているのだ。

批判するのであれば真っ当なアフィリエイトサイトではなく、違法アップロードをしているアップロード主だ。


それでもあなたはYouTubeでテレビを見るのか。あなたはテレビを見ないという馬鹿なのか。