ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

労務士への事実説明

数日前になるが、会社で契約を行なっている労務士の方と退職の手続きをすすめることができた。進めることができたと言っても実際には解雇承諾書には署名しておらず、9月初旬へと持ち越しになった。

手続きを行う為に労務士の方とは事務所で待ち合わせをし会議室で手続きの説明を受けることにしていたのだが、来た早々労務士が怒り気味であったため少々焦った。デザイナに至っては怒り具合にビビっていた。怒っている理由がわからなかったが、手続きを進めていると理由がわかった。

なんと、O社長は労務士に対して一方的な説明をしているようで、私達社員が「会社解散」のきっかけを作っているように話していたようだ。


その内容は誤りであったため、入社から現在までの業務の流れ、その間の売上、O社長の決定について、きちんと順をおって説明をした。1時間くらいかけて説明したかと思う。「O社長が自身で決定したことをやらないこと」、「O社長が決定したことの説明が無いこと」、「O社長が会社解散を決めたこと」、「O社長が一方的に解雇を通達してきたこと」、「O社長の入出金管理が甘く、請求漏れが多々あること」等、本当にすべての内容について説明をしたかと思う。私個人の一方的な主張にならないように、デザイナにも確認しつつ説明を行った。

そうすると労務士の方はかなり驚いていた。O社長が達成できる可能性を捨て、目標達成前に解散を決め、一方的に解雇通告をしたことを全く説明されていなかったようだ。私が四十九日法要のために大阪に帰っている間にメールで一方的に解雇通達をしたことについては特に驚いていた。

「言ったことをやらない」と言うのは労務士の方も実感していたようで、メールを送信した後には数日おきに電話して催促をしたりといろいろな手を使っていたとのこと。「入出金管理の甘さ」も理解しており、社員の所得税の納付を行なっていなかったことなど、いくつかの点を教えていただけた。その中でさらに確認していると、現在も年金の納付が遅延していることを発見した。請求漏れならまだしも、支払いもきちんとできていない。本当に潰れるして潰れた会社だと思う。


労務士の方はO社長に言われるままに解雇承諾書を制作しており、その中に「一切の債権債務が無いことをお互いに確認し同意する」と言う項目が入っていた。これはひどい。未払いの給与があるにも関わらず、この項目でそれをご破算にしようとしていたようだ。もちろん労務士はそのことを説明されておらず、言われるがままにその項目を入れたようだ。

未払い給与以外の債権についても労務士について説明すると、承諾書からその条文を削除して頂けることとなった。承諾書からその内容は削除するが、「確認書を交わして置かなければ会社解散後には支払いがされない可能性がある」という事で、O社長と私の間で債権額と支払いスケジュールを記載した契約書を交わしておいたほうがいいというアドバイスも受けた。会社が関わらない部分の債権もあるため労務士の方は関われず、個人間で交わすようにとのこと。


きちんと会社の現状を理解いただくと私達に同情いただけたようで、労務士の方が担当している企業の中から就職先を推薦するというお話もいただけた。この労務士の方で本当に助かった。


とにかく、9月での解雇と9月までの給与の支払いは労務士の方と確認が行えたので、これで9月末までは生活ができることになった。それまでに未払いの給与を回収しなければならないがどうなるかはまだわからない。