ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

「いまの会社、辞めようかな」と思ったら準備しておく24のこと 平 秀信(著)

いやぁ、前の会社から解雇通告を喰らう前に、まさに「辞めよう」と思っていた時期に読んでおきたかった。前の会社から解雇通告を貰ったのは今年7月になるが、去年の12月から辞めようとは思っていた。その時に本書を読めていれば、今現在は違う職についていたかもしれない。

本書の発売が2013年10月31日なので、出会おうとしても出会えなかった書籍。人生何があるか、どんなきっかけがあるかわからない。だからこそ自分から探し続けてないといけないな。そうとも思わせてくれた。

本書は「いまの会社、辞めようかな」と思っていなくても、全てのサラリーマンに読んで欲しい。将来何があるかわからないので、本書を読んで心構えておくことが大事かもしれない。そもそも、起業志向や独立志向がなかったとしても、本書はサラリーマンの人生を変えてくれる。それ程に有用な考え方が24項目用意されている。

「いまの会社、辞めようかな」と思ったら準備しておく24のこと

「いまの会社、辞めようかな」と思ったら準備しておく24のこと


まず本書の冒頭にも書かれているが、本書は「起業」を推奨している書籍ではない。なにがあるか、どんな心境の変化があるかわからない人生で、サラリーマン生活のうちにやっておいたほうが、経験しておいた方がいいという内容が書かれた書籍である。
それらは起業や独立した際に有用になる項目になるが、サラリーマン生活を豊かにしてくれる内容でもある。サラリーマンとして生きていくとしても昇進や昇給を手にすることができるエッセンスになる。

P28.
実際、今の仕事がイヤで会社を辞めたり、貧乏でもいいから趣味を仕事にしたいと思って起業しても、うまくいかないものだ。

これは私も感じる。結局、「働いて自分の生活にかかる費用」を稼がなければならない。必要以上に追求する必要はないが、利益を追求し、その利益から給与を捻出しなければならない、それを疎かにすれば生活が出来ないようになりそれを続けることができなくなる。
私の知るNPOやボランティア団体も活動費用が捻出できずに解散したものを多く知っている。どんな活動であれ、それにコストがかかる以上はそのコストを回収していかなければならないのだ。

また、イヤで会社をやめるのであれば、「イヤ」から逃げた結果の仕事しかできない。そうなれば妥協点の連続で業務を遂行していくことができなくなるだろう。だからこそ本書の内容についてきちんと考え、考えた上で起業や独立を考える必要があるかと思う。

P41.
スキルをつけるためには何をしたらいいのか?
答えは単純、難しい仕事を自ら進んでやればいい。難しい仕事は誰もが避けたがる。
それは誰も失敗なんてしたくないからだ。失敗して怒られるのが嫌なのだ。

まさにこれだ。自ら複雑なことを望むことができなければ個人事業であれやっていけるわけがない。今現在は稼ぐことが出来たとしても時代の変化についていけないはずだ。サラリーマンであればいいわけや異動願いで対処することができるかもしれないが、独立、起業したらそれらと面と向かっていかなければならない。

怒られるのがなんなのか。出来なくても結局は上司が責任をとることになる。怒られて、謝って済むなら挑み続ければいい。上司はリスクの分岐点を判断し、無理だと判断すれば別の人に交代させるなどの対応をしてくれるはずだ。サラリーマンなら上司がサポートしてくれる。
そのサポートを自ら拒み続ける必要はない。挑み続ければいいのだ。

P47.
ちなみに、ここで断言しておくが、今の仕事が長時間労働で、「もう少しゆったり生きていきたいから会社を辞めたい」という人がいたら、この場でこの本を閉じて、読むのをやめた方がいい。一生サラリーマンとしてして生きると決めて、上司の機嫌を伺う技術や、会社をリストラされない方法などという類の本を読んだほうがいい。

この内容からは勘違いも生まれるかもしれないが、本書はサラリーマンを馬鹿にした書籍ではない。サラリーマン生活という選択肢もあり、「起業」という選択肢もあるという内容も紹介されている。こちらも断言できるが、サラリーマンを馬鹿にしている人がいれば、その人も起業後はうまくいかないだろう。
なぜなら、あなたの取引相手はサラリーマンだ。また、事業規模を拡大させるには従業員を雇う必要がある。サラリーマンを馬鹿にしているのであれば、自社の従業員ですら下に見ているはずだ。そんな人間に部下がついてくるわけがない。


本書にはセルフリサーチという内容の章があるが、まだその章は読んでいない。後ほどじっくりとやってみたいと思う。私は書籍の内容の問を解くという類の事はやらずに読み進めるが、本書のセルフリサーチはやりたいと考えている。
それ程に本書は参考になった。


是非とも起業、独立を目指すサラリーマン、また、上昇志向のあるサラリーマンに本書を読んで欲しい。役に立つと断言したい。

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