ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

日商簿記2級 3週間で合格するための勉強法

第136回の日商簿記検定2級を受験し先程の合格発表にて合格していたので、3週間で合格の域まで勉強できた私の勉強法を残しておく。

まず、私が勉強時間の指標にした時間は、最大で3週間30時間であった。

その時間の算出元はいくつかあり、まず、一番の判断の指標はユーキャンの通信教育の学習期間である。

ユーキャンの簿記2級講座

基本的に資格の勉強時間は、ユーキャンの学習期間の1/6以下と考えていい。私の過去の受験経験からしても、危険物取扱者乙種第四類は3日の勉強で合格できたし、基本情報処理は前提知識があったため1週間もかけないで合格できた。

このユーキャンの簿記2級講座は学習期間が6ヶ月となっているので、この1/6と考えると長くても1ヶ月の勉強で問題ないことがわかる。そして、もう一点として、Wikipediaの「日商簿記2級の解説」に「高校程度の商業簿記および工業簿記(初歩的な原価計算を含む)に関する知識」とあることが理由になる。基本的に高校3年間の勉強は、個人で勉強するのであれば3週間ほどの期間で習得できる内容になる。これは私の経験からの学習期間だが、高校の勉強というのはそれ程にゆっくりとしたペースという事である。

続きからは実際に私が行った勉強方法を書いておく。

もしココまで読んだ人の中に「そんな期間で勉強できるはずがない」、「私は3ヶ月勉強しても落ちた」と思っている人がいるとすれば、「知識が発想や学びの邪魔をする」や「HTMLやCSSなんて1週間もあれば覚えられるだろ」を読んでほしい。それは「あなたの頭の悪さ」が原因ではなく、「あなたの勉強法」が問題なのである。

もしもノートに書きながら勉強しているような人がいるとすれば、「3日で受かる。日商簿記3級勉強法」を読んでほしい。その「ノートに書く」と言う行為自体があなたの勉強を邪魔している。

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)


まず前提として、私は日商簿記の知識を全く持っていなかった。今までに勉強したことはない。だからこそ、2級の勉強から始められず、3級の勉強からも始められず、「簿記とは何か」というところから勉強を始めている。もし今までに簿記を学んだことがありそれでも合格できないという方は、しつこいようだが冒頭にリンクを貼った3つの記事を読んでほしい。あなたの勉強方法がまずいのだ。

平均して、1日に1時間から2時間を勉強に当てることを前提とする。それは通勤のバスの中や昼休みと細切れの時間でも問題ない。

1日目

まず「簿記とはなにか」ということから勉強する必要があるため以下の書籍を読んだ。もしこれから勉強しようとしている方は3級の勉強からするのではなく、この「入門」から勉強することが重要になる。決して簿記3級の勉強から初めてはならない。

ここで「簿記とはどういうものか」と理解しておくことで、今後の勉強の中で仕分けや判断に悩んだ時に「そもそも簿記とは何を目的としているか」と言う事を思い出せば自ずと選択肢は限られることになる。そのために、まずは「簿記とは何か」を根本として学んで置かなければならない。

これから始める人の簿記入門

これから始める人の簿記入門

2日目から6日目

次に日商簿記3級の「解説本」を読む。ここで間違ってはならないのが「試験対策本」や「合格本」を読まないという事。これには賛否両論あるかも知れないが、私は「試験対策本」で勉強をしない。人に勧める際にもそうしている。

理由は単純で「試験対策の本は簿記の理解ではなく試験の合格を目的としている」と言う事になる。まずこの記事のタイトルに「合格するための勉強法」とあるが、それは決して「合格しても知識がない」という人間を養成するのではなく、「知識があるので合格する」という人を前提としている。もし「合格しても知識がない」と言う状態でいいのであれば更に短く2週間の勉強で十分だろう。

そしてなぜ「試験対策」ではなく「理解」が大事かは言うまでもないと思うが、「理解」していればその中でどのような問題が出てきても難なく問題を解くことができるが、「試験対策」をしていれば、試験範囲の改訂の度に勉強し直さなければならないし、さらには「試験対策本」の対象に含まれていない問題が出ればお手上げになってしまうという事だ。

先の記事にも書いているが、「暗記」することではなく「理解」することが大事なのだ。


そう言った理由で私は以下の「日商簿記3級完全理解」を選んだ。他にも「解説本」はあるかもしれないが、簡単な見極めとして書籍の改訂が毎年行われていたり、「第○○回対応」と書かれている書籍があればそれは「試験対策本」であると判断できる。それらは毎年改定することで中古書籍を買わずに新しいものを買わせようという利益のからくりからそのような形態になっていることも多く、それらは受験者からすれば関係のない話になる。

この書籍は3日ほどで読み終わるのだが、日商簿記3級を完全に理解しておくために余った時間で過去問やインターネットに公開されている対策問題を解いて「自分の理解度」を測っておく。おそらく本書を読んで勉強すれば難なく合格点を出すことが出来るかと思う。もし合格点に達しない場合は、ほぼ満点を取ることが出きる状態になるまで勉強を繰り返しておくこと。
日商簿記2級は3級の延長線になるため3級を理解していない状態で2級を勉強しても理解できない。

日商簿記3級完全理解【6訂版】

日商簿記3級完全理解【6訂版】

7日目

毎日勉強するのではなく、最低でも週に1日は勉強をしない日を作る。「簿記」という文字を見ない、思い浮かべないという覚悟の元、全く簿記のことを考えない日を作る。

これは私の考え方になるのだが、週に一度は勉強しない日を作り頭の中を整理させる。「人間は寝ている時に頭の中を整理するので睡眠が大事」とは言うが、これは1週間の中でも当てはまると私は考えている。どれだけ寝てもそれが全て処理できるわけではなく、追いつけていない情報がある。その情報の整理のために一日勉強しない日を作り、日中もその簿記について考えずに整理し、さらにその簿記について学ばなかった日の睡眠で1週間の知識の整理がされる。と考えている。

これは正しい考え方かどうかはわからないが、私はこのように勉強することで実際にこのように日商簿記にも合格し、その他の勉強についても旨いことやってきた。

これ以後の週にも同じように週に一度は全く勉強しない日を作ること。

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

2週目

ここから日商簿記2級の勉強に入る。日商簿記2級には商業簿記と工業簿記があるが、まずは商業簿記の勉強から行う。

これは理由はいくつかあるが、単純な理由としては、日商簿記3級は商業簿記のみを対象としていたため、商業簿記はすんなりと受け入れることが出来るという事が理由になる。1週間の3級の勉強で覚えきれていなかった部分があっても、2級には同じような内容が多いためにここで復習が出来てさらに記憶に留めることが出来る。先に工業簿記をやってしまうと商業簿記を忘れた状態で新たに勉強する必要が出るかも知れない。だからこそうろ覚えの状態で再度記憶に定着させることが重要になる。

商業簿記の内容は3級の内容と重なる部分が多く、新たな仕分けがでたり、本社会計など新たな計算方法で出てくる程度になる。よって1週間もかけずに3,4日で勉強が終わるかと思う。だがココで工業簿記を始めるのではなく、商業簿記の参考問題を解き、知識の確認と理解の追究をしておく。

私の考えでは、7日目の休日のように1週間単位の勉強法を薦めている。同じ週に商業簿記と工業簿記をやってしまうと記憶に結びつかなくなってしまう。短期間で勉強して「合格する」ことのみを前提にするのであれば記憶に定着させる必要はないため同じ週に勉強してもいいが、私は先にも描いたように「理解」することを前提にしているので工業簿記は翌週に回す。


ここで商業簿記の理解度を深めておけば、翌週は工業簿記に集中できる。

日商簿記2級完全理解 商業簿記【5訂版】

日商簿記2級完全理解 商業簿記【5訂版】

日商簿記2級 確実に合格したい人のための10点アップ問題集

日商簿記2級 確実に合格したい人のための10点アップ問題集

3週目

ココで初めて工業簿記のテキストを開く。それまでにテキストを購入していたとしても開いてはいけない。もし開いて内容を読んでしまっては商業簿記の勉強中にも工業簿記のことが気になり集中できなくなってしまう。商業簿記を勉強しながらも「工業簿記はココが違うんだよな」ときになっていても仕方がない。商業簿記商業簿記、工業簿記は工業簿記と別物として理解するために学習期間をづらすことが重要になる。

そして工業簿記も3、4日で勉強が終わるので5日目は商業簿記と同じように知識の確認と理解の追究のために問題を解いてみる。私はなぜかココで工業簿記に非常に悩んでしまったが、他の方は私ほどには悩まないかと思う。私はなぜかアホほど総合原価計算で悩んでしまった。工業簿記の勉強の半分をこれに割り当てたかも知れない。

日商簿記2級完全理解 工業簿記【5訂版】

日商簿記2級完全理解 工業簿記【5訂版】

日商簿記2級 確実に合格したい人のための10点アップ問題集

日商簿記2級 確実に合格したい人のための10点アップ問題集

試験日前日

ココで初めて過去問を解く。

過去問を繰り返してやるような人もいるようだが、私はそんなことをせず、試験を一度流れで受けてみるという経験のために過去問を解くだけになる。私は過去2回分の問題を解いたが頭痛がするほどに頭が痛くなったので1回分だけでいいかと思う。

そうならない人は2回分解いてもいいかも知れないが、あくまでも「実際の試験の模擬」として「本当に2時間も机に向かっていられるのか」と言う実験なので何回もしても仕方がないかと思う。ココまできちんと勉強をしていれば特に問題なく合格点を出せるかと思うが、もし合格点を出せないようであれば「どこが」理解できていないのか考えるのではなく、「なぜ」理解できていないのかを考えること。

「どこが」を考えたとしても、それは今までに学習した範囲であるために場所を特定しても仕方がない。それよりも「なぜ」今まで勉強したにも関わらず理解できていなかったのかを考える。「理解できていない」ということは、それがどこであろうと「考え方」が間違っていることが大半になる。だからこそ「なぜ」を考えてその「誤った考え方」を正すことに集中する。

本試験型 日商簿記2級予想問題集+過去問3回分 第134・135・136回試験対応

本試験型 日商簿記2級予想問題集+過去問3回分 第134・135・136回試験対応

試験日

私は驚いたのだが、試験室に入っても試験開始ぎりぎりまで勉強している人たちがいた。なぜそこまでギリギリまで勉強する必要があるのか。一部の人間がそうであれば「勉強が追いつかなかったのかな」と思うが、9割以上の人たちが試験室で勉強をしていたことに驚いた。

私の考えでは試験日は勉強しない。なぜなら、前日までに勉強をして十分な知識をつけているにも関わらず当日に勉強する理由がないからだ。そもそも前日に書いたように、どうしても勉強すれば疲れる。特に本試験ともなれば緊張感も相まって余計に疲れる。それなのに試験直前にわざわざ疲れておく必要はない。

もしウォーミングアップと考えているのであれば、試験直前ではなくて試験会場に行く前などに10分程度仕分けでもすればいい。

ぎりぎりまで勉強するというのは自分の知識への不安感があるということで、そんなことをすると余計に焦ってしまう。前日までに充分勉強し、前日の過去問に合格点を出しているのだから焦らずにどっしり構えて今までの知識をフル活用できるように心構えておけばそれでいい。



後半は精神論になってきたかもしれないが、これが私の勉強法で実際に合格できたものになる。他の勉強でも同じような方法で十分に結果を残してこれた。もちろんこの方法で全ての方が合格できるとは限らないし、その保証なんてできない。だが無作為に勉強を続けるよりも、このように「どのように勉強すればいいか」ということを考えながら勉強することも重要であると考えているため、その一例として残しておくことにする。

いやぁ、今日は祝だな。


合格祝いも待ってますよ。Amazon ほしい物リスト

欲しい人がいれば教科書一式を上げるので言って下さい。

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎新書 は 5-1)

甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)

甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)

糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい (講談社+α新書)

糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい (講談社+α新書)