ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

「捨てる!」技術 辰巳 渚(著)

これは私が高校の頃に頃に読んだ思い出の本だ。それまで私は物が捨てられずに部屋はゴミ屋敷よろしくベッドの上も物で溢れかえり、寝るスペースも物に奪われている状態であった。

だが本書に出会い変わった。物を捨て、部屋の荷物は1/5以下になった。溢れかえった物は正しい場所に収められた。

「捨てる!」技術 (宝島社新書)

「捨てる!」技術 (宝島社新書)


本書は巷にあふれている「整理術」についての書籍ではない。整理しても無駄だ。物はいつか溢れかえる。だからこそそてることが重要で、その方法を解説しているのが本書になる。

内容も至ってシンプルだ。捨て方に複雑なルールや決まりがあわけではない。対象に応じていくつかのパターンを当てはめるだけでいい。

あなたがもし物で溢れかえった生活をしているのであれば、一度本書を読んでいただきたい。人生が変わるはずだ。


大切な物、思い出の物と思っていても、それは他人からしたらゴミにほかならない。あなたが死んだら無造作に捨てられるだけだ。

なら大事に思っているあなたが今、その大切なものを処分して上げたほうがいい。価値のあるものなら価値のわかる人間に譲り、思い出はあなたの心に残して「物」は捨てる。思い出は「物」ではなくあなたの心にあるはずだ。思い出が「物」にあると思っているのでアレばそれは間違いだ。思い出の物が同様のものに差し替えられていても気が付かないであろう。

この意見には賛否両論があるかもしれないが、あなたの体験を思い出してもらえばわかるだろう。玩具コレクターや骨董品コレクター、絵画コレクターを見て、あなたには全てそれらが価値のあるものと思うだろうか。玩具などゴミにしか思えないではないだろうか。それと同じなのだ。あなたがどれだけ価値があり、大切なものを思っていようと、それは他人からしたらゴミにほかならないのだ。

だからこそ「遺品整理」と言う言葉があり、その価値がわかる人間に分配され、価値のないと思われるものは捨てられる。考えて欲しい。3代先の先祖の遺品がどれだけ残っているだろうか?残っていないのは捨てられてきた結果なのである。


物を人に押し付けてはならない。「他人の便利は自分の不便」、「自分の大切は人の邪魔」なのだ。

新装・増補版 「捨てる!」技術 (宝島社新書)

新装・増補版 「捨てる!」技術 (宝島社新書)

もう一度「捨てる!」技術 (宝島社文庫)

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「片づけなくてもいい!」技術 (宝島社新書)

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