ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

ニコニコ動画を退会した

前の記事にした通りニコニコ動画の運営が気に食わず、私は世間の「批判しながら使う」という事は出来ないので退会することにした。

アップロードしていた動画等のファイルはそのまま削除することにした。アップロードした時点ではそこそこ役に立つ情報であったが今現在はそんなに役に立たないと判断した。

退会したアカウント以外にもいくつかアカウントがあるが、それら全てでプレミアムを解除したので近日中にバックアップした上で退会する。

ニコニコ動画のおかげでいくらか儲かったし、極稀に遊ぶ知り合いも増えた。そして、チャンネルではいくつか面白いチャンネルがあり月に一万円弱の契約をしていたが、それももちろん解約している。見れなくなるのは残念だし、仕事をする上でも少し支障は出るかもしれないが仕方がない。


ニコニコ動画のファイルの整理やアカウントの削除をすると色々と思い出すことがあった。そして思い出すに連れてまたおかしいと思う部分も出てくる。


ニコニコ動画は以前の記事の通り、サービスが始まった時に少し見た程度で、それからほとんど使わず、5年ほど前から仲間内で生放送をする為に使い始めた。当時はまだYouTubeのハングアウトもなく、Ustreamは少し使いづらいと言う理由からニコニコ生放送が調度良かった。

一時期は一人でも放送をしていたが、5人ほどでSkypeを繋ぎ生放送をしていた頃が懐かしい。そこから人数が減ったり増えたりで3年ほどやっていた。30分枠を連続で撮り続けることで30時間近く放送したり、放送していない時にも3日ほど連続で電話したりと若気の至りというか楽しい思い出もある。あの時のおかげで今の無職があると炒っても過言ではないだろう。

今でも放送はたまにやるが、みんな歳を取り、結婚し、役職が上がり、私以外の人間がドンドンと成長していく。昔のようにバカは出来ない。


そして、今のニコニコ動画にはこのようなバカをやる土壌がなくなってしまった。クリエイターを応援するや、いろいろなキレイ事が並べられているが、結局は「いつ尻尾を切られるかわからない」ということがわかってしまった。

企業は大きくなればなるほど柵が増えるのはわかる。だがそうすることで結局ユーザが離れ、縮小化していく。


例えば以前のニュースにも「寄生型サイト」と言う言葉が使われているが、ニコニコ動画も元々はその「寄生型サイトであった」。ニコニコ動画はもともとYouTubeの動画にコメントを付けられるというシステムでしかなかった。

そして、YouTubeニコニコ動画からのアクセスが遮断されると、そこで対抗策として今のようなシステムが出来上がっていった。寄生型サイトを批判するのであれば、まずは自社のシステムを批判すべきだ。そして自社の対応も批判すべきだ。

YouTubeは「アクセス遮断」と言うことしかしていない。YouTubeは規約に則りその措置を取ったにほかならない。

だがドワンゴは違う。それまで黙認していた内容を警告もなしにいきなり「事件化」したのだ。警告することや、アクセスを遮断するなど同じような対策はいくらでもあったはずだ。それを自社の都合でいきなり著作権で訴えたのだ。自社の都合とはもちろん角川との統合だろう。その統合における著作権の扱いの見せしめにあったのだろう。


そして、「寄生型サイト」として始まったニコニコ動画は現在もまだ寄生型サイトとして運営されている。例えば生放送を見ると「音楽配信」や「ゲーム配信」を行っている放送が多々ある。例えば「音楽の配信」については「音楽著作物及び音楽原盤の利用に関するガイドライン」に基づいて配信されていない放送もある。そもそもに、生放送者の大半がこのガイドラインを読みすらしていない。

「ゲーム配信」についても、公式放送以外のほぼ100%は著作権者より許諾を得ていないはずだ。それを証拠に、公式放送に参加するユーザも公式放送以外ではそのゲーム配信の画面を使えていない。このようにニコニコ動画としても著作者の許諾を得ていないことを理解していないにも関わらず、生放送には「ゲーム」と言うカテゴリが堂々と用意されている。

そして、例えば「ドグマ風見」のゲーム配信ではCMと称して、テレビCMを放送するようだがそれも許諾を得ていない。放送中にも「許可は取っていない」と明言している。そして、その放送に問題なのは、ドグマ風見が公式放送に出ている付き合いか、ドワンゴの社員が放送の手伝いを堂々と行っていることだ。著作権の許諾を得ていない事を黙認しているだけではなく、堂々とそれを手伝っている。

また、その行為を認識しているにも関わらず公式放送やイベントに出演させることも寄生そのものだ。「公式では容認できないが、非公式の場ではどんどんやれ」と応援すらしている。

これらの行為は、音楽コンテンツやゲームコンテンツに寄生しているのではないというのがドワンゴの認識なのだろうか。


確かに著作権親告罪だが、それにかまけて堂々と「指摘されなければ対応しません」と言うのも寄生そのものだ。今現在はアニメなどは自社の判断で削除しているようだが、これも数年前までは「著作権者からの指示がなければ削除しません」と堂々と発表していた。

例えば「小明のニコニコ大百科」にもあるが、

ニコ動に自身の着エロ時代の動画がアップロードされていた為、
ネット番組にてひろゆきが出演した際に直談判で削除依頼をしたが断られている(権利者は事務所の為?)。

と、たとえ本人からの指摘でも、著作権者でなければ対応しようともしない。


このように運営されてきた、そして現在も運営しているにも関わらず堂々と先のような後方記事を出す企業というのが私は気に食わない。これは「自分はいいが人はダメ」、「自分はやるが、自分がやられるのはダメ」とジャイアン理論そのものだ。

先のようにニコニコ動画は便利に使っていたが、このような対応をされるのであれば、今現在は黙認されている使い方も明日には訴訟の対象になるかもしれない。そのような恐れもある上に、そのような企業の考えには賛同できず、その企業のものを自ら選択して使いたいとは思わない。


よって退会した。


今までありがとう。本当に楽しかった。


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ニコニコ動画ファンブック Vol.1 (100%ムックシリーズ)

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