ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

アート・オブ・コミュニティー「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには Jono Bacon(著), 渋川 よしき(翻訳)

先に書いた「オープンソースソフトウェアの育て方」と流れで読んだ。

だがその記事にも書いた通り、本書はかなり大規模なコミュニティの話に重点が置かれている。「オープンソースソフトウェアの育て方」が「コミュニティの立ち上げ」を前提に、ソフトウェアの説明なども含めて説明されているが、本書は「コミュニティ内の人間関係」を主に、「心理」面など、人と人とのつきあい方や、その気持ちについて書かれた書籍になる。

本書は少々大規模が前提であったために流し読みとなったが、今後またコミュニティに参加した際に読んでいきたい。

アート・オブ・コミュニティ ―「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには (THEORY/IN/PRACTICE)

アート・オブ・コミュニティ ―「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには (THEORY/IN/PRACTICE)


先にも本書の前提が大規模ということを書いた。それは評議会が存在するような政治的な物も含まれる。だが、それ以前の「貢献者への報酬」や「やる気の向上」と言った、コミュニティをいかに中立に、いかに風通しの良い物にするかというのが本書の目的だ。小規模なコミュニティでは相互監視でそれがうまく行くが、大きくなるに連れてそれが機能しなくなる。それをまとめるリーダの視点だ。

だが小規模コミュニティで役に立たないものではなく、小規模コミュニティでも転用可能な考えもいくつもある。


そして、「オープンソースソフトウェアの育て方」では「ソフトウェアのコミュニティ」を前提に書かれているが、本書は「コミュニティ」に主観が置かれ、ソフトウェアのコミュニティに限定されず、どのようなコミュニティにも応用が出来る内容だ。大学サークルだろうと、NPOだとうと、ボランティア団体だろうと、人と人とが営利的利害関係で直接的に結びつかない集まりであれば参考になる。


いやぁ、コミュニティは素晴らしい。それを再確認できた一日。

オープンソースソフトウェアの育て方

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