ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

芸人だったら面白いことを言え

馬鹿ですか。何を言っているんですか。

最近の日本人はブラックだの権利だのうるさいが、芸人を何だと思っているのだろうか。芸人というのも仕事(職業)の一つでしかないのだ。芸人にはその仕事を24時間強制しようというのか。それこそ視聴者こそがブラックと言われるものではないのか。

芸人の仕事はテレビ収録などの最中だけであり、帰宅途中や休日はプライベートだ。なぜそんな時に声を掛け、その対応に面白さを求めるのか。面白いどころかプライベートだと断れば冷たい人間だという。あなたは何様だと思っているのか。


確かに芸人は「印象」が大事なのでサービスで芸をやることがあるかもしれない。売れていない芸人からすれば少しでも人気が出るようにと自らやっているかもしれない。だがそれを求めることや強制することは大きな間違いだ。

医者や弁護士がブログに自分の意見や最新の技術を書くことがあるかもしれないが、それは当事者が自らやっていることであり、それを求めることはお門違いなのはわかるだろう。あなたがもしプログラマなら、ブログにコメントされた質問に対して全て技術的に的確に答えていかなければならないと思っているのか。実際にそうしているのか。
もし医者であれば望まれたら仕事外でも診療しなければならないのか、芸人に芸を求めるということはこれと全く同じことだ(もちろん医者や弁護士には法的な規制がある)。

町中で芸人や有名人に声を掛けたり写真を撮ったりする馬鹿な行為も同じだ。彼らはテレビなどの出演するのが仕事であり、目的であり、あなたのサービスするのが仕事ではない。

町中で見ず知らずの人に声を掛けられたり、写真を撮られたらあなたはどう思うのか考えてほしい。確かに俳優などはパブリシティ権の代償としてある程度の権利を失うが、あなたが行っているそれぞれの行為は判例的にも違法に近いのだ。

あなたがどのような仕事をしていようとそのお客さんがいるはずだ。そのお客さんが声をかけてきているのと同じではないのか。それを考えたことがあるのか。


いや、実際にはもっと遠い。芸人は専属マネージメント契約などを事務所と行っているので、芸人の雇用主は事務所になり、その客は事務所の客であるテレビの制作会社などになる。制作会社の客はTV局になり、TV局の客がスポンサーであり、スポンサーの客があなた達視聴者だ。これほど遠い客の相手をなぜしなければならないのか。

石油会社のスタッフがトヨタの客と関わるだろうか?


ライブなどではあなた方も直接的な客に成りうるが、それもライブ中だでありプライベートまでは関係ない。ブラックがどうしただの権利がどうしただの言うのであれば、あなたが侵害しているその権利についても考えてほしい。