読み上手 書き上手 齋藤 孝(著)
私は今までに齋藤孝の本をいくつか進めてきたし、齋藤孝の本が好きだとも書いてきた。
だがどうも馬が合わないと思うのは本の読み方になる。齋藤孝の本の読み方として三色ボールペンで印をつけながら読むというのが有名なようだが、私はどうもその読み方が理解できない。
- 作者: 齋藤孝
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2008/02
- メディア: 新書
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本を読むとはなんなのか、本を読むというのはその本の内容を解釈することなのかとどうしても疑問を持ってしまう。
私は確かに本を読むことが苦手で、本を読んでいてもほとんど理解できても居ないかと思う。だがしかしそれでいいと思っている。本など所詮は他人の戯言なので、理解できない、覚えていないと言うことは、その言葉に感じるところがなかった、自分に当てはまることがなかった。覚えておこうと思う箇所がなかったということだ。
それなのにわざわざ色を付けてまでどうでもいいと思える内容を解釈しようというのは私には理解が出来ない。もちろんこの理解が出来ないというのも本を読んで抱いた感想なのでこれで十分だとも思っている。
三色ボールペンを使った読み方が有名ということは、ある程度それが認知された方法であるのかと思うが、それは読むことに対しての価値観の違いなのかもしれない。
先にも書いたが、所詮は戯言なのでどう解釈するのかは自分次第だ。
三色ボールペンを使って読む方法を例えるなら、人の話を聞きながらメモを取り、相手がそれを何故話し、なぜそれを伝えようとしていて、それがどんな言葉で表現されているのかということを調べようとしているように思える。会話も文章も一つ一つの単語に何か意味があるのではなく、単語の連続で文を作り、その連続で文章を構築している。そしてその文章が意味のなかった一つ一つの単語に意味を与えている。
本書ではその三色ボールペンを利用した読み方から、そのピックアップした文を拾い集めて文章を書くという方法を説明している。たしかにこの方法であれば読書感想文や一定の文章を書く方法を身につけることは出来るかと思うが、所詮は型にはまった文章になってしまう。
ちくまプリマーレーベルなので小学生や中学生に向けた「感想文の書き方」としては良いかもしれないが、社会人などにはあまり使えるものではない。
読書感想文すらも書けない人にはこの本の内容から進めていくのもいいかもしれないが・・・。
本は「使う」のではなく「読んで」欲しい。