ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

体によい食事 ダメな食事 幕内 秀夫(著)

前に書いた「栄養士なんて信じるな」の関連書籍に出てきたため購入。

いやぁ、これはいいものだ。私が書いていた栄養学についてが根拠論文や管理栄養士の知識として掲載されている。私が書いていた全ての内容については本書に網羅されているし、他にも多種多様なダメな健康法というものが掲載されている。

各々の栄養学について勉強しようと思うならまずは本書を読んで欲しいし、自分の健康や子どもの健康を考えている人も本書を読んで欲しい。本書は私が今までに学んで栄養学の集大成になるかと思う。それ程に巷に転がっている栄養学や、身体に良い○○というもののアホさがわかる。


先の記事にも書いたが、世間の栄養学というのは根拠がない、もしくは最新の動向とは矛盾、さらにそれを推進することで身体に異常をきたすようなものばかりだ。先の通り、○○と言う栄養を摂取するための知識があったとしても、実際にそれをすると栄養失調と同じような結果になってしまう。

それほどに誤った知識や先入観というものは恐ろしく、大衆はその誤った知識を自慢気に語ったりもする。これは「干した布団の匂いがダニの死骸の匂いだって? バカなの?」のようなものであれば可愛げもあるが、その誤った知識の結果、栄養学のように身体や精神に異常をきたすようなものは笑い話では済まされない。

そのような誤った知識は、自分が恥をかくばかりでなく、それを他人に伝えた結果、それが他人の精神や身体を滅ぼし、死に導く可能性があるということも理解して置かなければならない。自分がきちんと理解していないことを人に伝えようなど、自分の博識をひけらかしたいばかりに行っていいものではない。これは「はてなブックマークのユーザってアホだな思った話」に書いた通り、自分の知識の根拠が確認していないままに人に伝えるという怖さに直結している。


確かに世の中は常に変動しており、先に書いた通り栄養学も今日の常識が明日の論文で否定されたりもする。それを常に追いかけるのは専門家でない限り実質的には不可能だろう。であれば、先の伝統食のような自明の理である物を薦めるのが当然とも言えるだろう。もちろん本書でもそれが推進されている。

いやぁ、これはいい本に出会ったものだ。


先の記事を本書に合わせて少し修正した。それくらいに本書は私に強烈であった。