ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

ちょっとアホすぎやしませんか

私はよく世間の人間はアホとそれ以外に分けられると言っており、アホには「過ぎる」と言うことも無いと思っていた。だがアホに過ぎるはあるんだと感激した。過アホだ。

アホはアホに気づいていないからアホなのだと思っていたけれど、自分が頭がいいと思っているアホもいるようだ。そのアホの考えは全くに根拠がなく、科学的な事象であっても論理がない。意味がわかっていないことを勝手に解釈して思い込みで語っているから人にそれを伝えることが出来ないのだ。

このブログには公開していないが、原子力放射線について書いた記事でごっつい絡まれ方をした。いわゆる反原発派の方々だろう。

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)


その記事は放射線について書いたもので「結局は放射線も使う人次第で善にも悪にもなる」というようなことを書いていた。これは刃物と同じで、包丁も使う人次第で料理につかうか人を道端で刺すか色々な使い道があるというようなものだった。だが結局その二つは「動物の肉を切る」と言う目的においては同じで、それが善と捉えられるか、悪と捉えられるかも結局は捉える側次第だ。

そんなことを書いていると、「放射線に善はない」という馬鹿げたことを言われた。理由を聞いてもあやふやだ。論理が成立していない。「自然界に存在しない」だの、「身体に悪影響があるものが善なわけがない」だのいくつかの理由らしきものは書かれているが全て間違いだ。

この二つに置いても、放射線は自然界にそもそも存在するものだ。例えば宇宙線と呼ばれているものは基本的に全て放射線であるし、大気で分散されているとは言え、地球上のどこにでも放射線は降り注いでいる。

また、例えば宇宙線と大気の作用で自然界にも三重水素({}^3H)は存在するが、これは核実験などでも放出される三重水素と全く同じものだ。重水素({}^2H)と違い三重水素ベータ崩壊を起こすために放射線を発生させる。自然界にある放射線と同じものだ。

所詮人工的に発生させているというものでも自然界に存在する物質か、それを加工したものでしかない。人間は自然界に存在しないものを発生させることは出来ない。93番以降の人工的に合成した元素にしても、質量が重すぎるゆえに寿命が短くすぐに崩壊してしまうために自然界では発見されていないだけで、ビッグバンや超新星爆発の直後にはそれらが存在する。それを人工的に合成しているだけにしか過ぎない。

こういったこともわかっていない人々は、人間のことを超人的な能力を持った集団か神とでも思い上がっているのだろうか。


E=mc^2

この式を見たことがあるかと思うが、こんなことも理解できていないだろうか。この式は単純明快なものになるが、この式こそここまでの文章を全て表したものに成るだろう。

だが、私に絡んできた人たちはこの単純な式の意味すら理解していなかったようだ。

わからない人がいるとは思えないが、この式を簡単に説明しておこう。

E エネルギー
m 質量
c 光速

各要素はこの表のとおりに成る。エネルギーは質量に光速の二乗を掛けたものと等価であるということだ。これはアインシュタイン相対性理論と共に導き出したものになるが、これによって原子爆弾が作られたというのは有名な話だろう。

要するには質量はエネルギーに還元でき、それは光速の二乗という莫大なエネルギーになり得るという事を示している。例えば手のひらサイズのボールを全てエネルギーに変えることが出来れば、その一つで都市を壊滅させることが出来るほどのエネルギーになり得るということだ。

エネルギーと質量は比例するが、光速は定数(constant)に成るため簡単には質量が増えればエネルギーが増え、エネルギーが増えるということは質量が増えると考えればいい。

この意味がわかるだろうか。例えば中学生では「質量保存の法則」にて質量は維持されると勘違いされるかも知れないが、エネルギーを考えるときにはその法則は成り立たない。

例えば全く同じ質量のコマがあるとし、片方を回転させるとする。この二つをすんごく正確な天秤に載せたとすると釣り合うだろうか?質量保存の法則から考えると「元は同じ質量」であるから釣り合うと考えるかも知れないが、実際には回っている方が極々々々々々々わずかに重くなる。これは先の式から、回転エネルギーが質量に影響を与えているからだ。

核爆発は質量をエネルギーに変えたもので、エネルギーを質量に変えたものが宇宙開闢たるビッグバンに成る。ビッグバンは直系3ミリもないエネルギーの塊が爆発を起こしたものであり(説)、その3ミリのエネルギーの塊がこの地球や太陽系、銀河、銀河団、全ての宇宙(質量)を創りだすほどのエネルギーを持っていたのだ。人工的にはもちろんのことそれほど莫大なエネルギーを作り出すことは出来ないため、質量からエネルギーは取り出せてもエネルギーから質量を作り出すことはできていないが、そのどちらも自然界では極自然に起きていることなのだ。

これは先の「タイムマシンをつくろう!」にこう書いた。

光速より遅いものを光速に近づけていくと重さが増していく。速度が光速になると重さが無限に成るためにそこから更に加速するには無限のエネルギーがいるために光速より遅いものを光速よりも高速にするというのが出来ないというのは事実だ。

これもこの式からになり、運動エネルギーを持っているとそれは質量になり重くなるため、光速に近づくほどそれは重たくなるという原理そのものだ。簡単には、落下してきたものは加速度による運動エネルギーがあるために受け取る際に多くの力がいる(重たくなる)のと同じように考えればわかりやすいだろう。光の速度で加速してきた1kgのダンベルは地球を崩壊できるほどのエネルギーになりえるのだ。


と、色々とこのようなお話をしてあげても放射線が自然界に存在するということを理解してもらえなかった。アホは悲しい。

そして、それが理解できていないことを自覚したのか、話をドンドンと転化していった。


放射線で癌になる」と言い出した。

これは放射線でDNAが破壊される故に起こることであるとは想像できるが、ではそもそもなぜ放射線で癌になるのか、そもそもにDNAとはなにか、遺伝子とはなにか、癌になってはなぜいけないのか。と質問するとこれも同じような返事だ。全くわかっていない。

例えば癌(悪性腫瘍)についても、それが何かわかっているのかと聞いても答えは曖昧であった。「細胞の異常増殖」とどこかで調べたのか返事があったとしても、「ではなぜ増殖してはいけないのか。新陳代謝は細胞分裂であり増殖は歓迎してはいけないのか」と聞くと返事はない。「抗癌剤で髪の毛が抜ける」ということの返事に「なぜ髪の毛が抜けるのかわかっているのか」と聞いても返事がない。全く何か、何故かわかっていないことに対してそれを問題としているのだ。例えばアポトーシスと言う単語一つについてもそれがどういったことなのか理解していないだろう。それが理解できていれば癌については簡単に説明でき、抗癌剤や、それによって髪の毛が抜ける現象というのにも簡単には説明が出来るはずだ。基礎知識を全く持ち合わせていない。

こういった人たちは「寒いから風邪を引く」と思い込んでいたり、「風邪を引いたら薬を飲まなければならない」という様な全くの逆効果的な方法をとっているというのは容易に想像が出来る。


こういったことは反原発派の皆様に言えることだろう。原発がなぜ悪いのかわかっていない。みんなが悪いと言っているから自分もそれに賛同しているだけだろう。街角で行っている署名に記名して誇りに思っているようなものでしか無い。

原発の周りに住みたい人がいるわけがない」と当事者でもないのに代弁者にでも成り上がったつもりでいるが、原発の周辺に住んでいる方は自ら望んで引っ越した人たちも多い。私も福井の原発の近くに住んだことはあるが、原発の近隣は電気代が無料であったりするのだ(一旦は支払うが1年単位でキャッシュバックされる)。だからこそ原発の周りに望んで住みに行ったにも関わらず、事故が起きてから文句が言うのもおかしな話ではないだろうか。ある程度のリスクがあるからこそそのキャッシュバックが行われていたにも関わらず、そのリスクを理解して引っ越した挙句、そのリスクが現実になると「知らなかった」としらを切る。誰がそんな連中の意見をまともに聞くだろうか。


何かを批判するのであればその正しい知識を持ってから行うべきだ。正しい知識を持てば考えも変わる。正しい知識がないからこそ思考を操作され、洗脳され、頭のいい連中が思うままに操作されているのだ。

反原発派の方々の多くは「核兵器廃絶」と叫んでいるが、なぜ「核兵器」をなくさなければならないのだろうか。核兵器がなくなれば大量破壊兵器、大量殺戮兵器は問題ないのだろうか。もし「戦争」を問題視するのであれば、まずは「兵器廃絶」を叫ぶべきではないだろうか。いやそもそも兵器がなくても包丁一つでも、竹一本でも殺し合いは出来る。なぜ「核兵器」と言う一部だけを問題視しているのか。

これは原発だけを問題視しているのと同じだ。火力発電所水力発電所、波力発電所やソーラー光発電は問題視しない。それらも同じように数多くの問題があるにも関わらず、自分はそれらの恩恵に授かりながら、自分が正しい知識も持ち合わせない「放射能」だけを敵視すると言ったバカのやることでしか無い。原発を悪とするのであれば発電所全てを、電気を利用して生産された全てを批判するべきだ。そしてその結果自分は全く電気を使わない、電気を使ったものに係わらないという生活をするべきだ。

放射線を悪として原発の前に座り込みをするのであれば、レントゲン施設やRI検査施設を持つ医療機関でなぜそれをしないのだろうか。そしてなぜ自然界に存在する放射線を問題視しないのだろうか。

知識がないままに考えている連中など相手にされるわけがない。


「戦場では弱者は死者に劣る」というが、「実生活で中途半端な知識のものは全く知識の持ち合わせていないゴリラに劣る」と言い換えることも出来るだろう。そういった中途半端な知識を持った連中が、原発を反対しクリーンエネルギーと言われているような風力発電やソーラー発電をドンドンと導入して自然環境を汚染する。バカは悪影響を生むことしか無い。


こういったことをきちんと理解しておいて欲しい。バカがバカであるうちはいいが、それは人の足を引っ張り環境破壊を加速させていることでしか無いのだ。

もちろん反原発派と同じように、原発賛成派の方々も正しい知識を持った上で賛成しなければならないのは同じことだ。