ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

アファメーション ルー・タイス(著), 苫米地英人(監修), 田口未和(翻訳)

昨日に読んだ「完訳 7つの習慣」で自己啓発本の面白さを知り、本書も先に購入したまま読んでいなかったので本日に一気に読了。

本書は私が大好きな苫米地英人監修で、さらにはルータイス自身もTPIEの開発に苫米地の力を借りているという、苫米地にとっても関わりが深い書籍となっている。そして何より、苫米地大好きな私からすれば本書はバイブル的なものになるだろう。

本書も少々分厚いため読むのに6時間ほど時間がかかった。7つの習慣に比べると内容は少なくなるが、読んでいる途中に図書館で傘がなくなるという問題が起きたからか、それとも疲れていたのか読むのに集中が中々出来ず時間がかかってしまった。

内容としてはスコトーマやコンフォートゾーンなど、苫米地英人の書籍によく出てくる単語が使われており、日頃から苫米地の書籍をよく読む方には読みやすい書籍かと思う。また、苫米地の書籍にはそれらが簡単な参考と共に解説されているのみだが、本書は一冊を使いそれらが解説されている。苫米地の書籍でそれらが理解できなかった方にはぜひ本書を読んで欲しい。そうすればそれらの意味が自分の経験も交えて理解できるだろう。

アファメーション

アファメーション


7つの習慣」が人生における生活、思考習慣をつけるものであるとすれば、本書は「逃げないための本」とするのが良いだろうか。

日頃の生活の中で私も含め多くの方が逃げている。何かしらの言いわけをつけ、何かしらの嘘をつき、何かしら逃げている。「私は逃げていない」と思う方がいればぜひ本書を読んで欲しい。あなたは「逃げる」ことが当たり前になりすぎており、その自分が逃げていることにも気づいていないのだ。

「逃げる」とは、たとえば「頼み事を断る」と言うことにも繋がっている。それも結局はそれから逃げることなのだ。上司から大きな仕事を頼まれた時にそれを断るのとでも同じだ。「自分にその能力はない」、「私の仕事ではない」、「給料に見合わない」、数々の言い訳を考えてその仕事を断っているだろう。

あなたはなぜその仕事をこなす事をクリエイティブに考えずに、そのやらない言い訳を考えることにクリエティブになっているのだろうか。人間は色々な意味でクリエイティブだ。だがそのクリエイティブな能力は多くの場合、「やること」よりも「やらないこと」の言い訳として発揮されている。

本書はこれらの考えを改めさせてくれる書籍だ。先の「7つの習慣」を読んでも、「私には実践できない」、「これは難しい」、「これには時間がかかる」と思ったことがあればそれも逃げの一つだ。それを思ったのであれば是非とも本書を読んで欲しい。それを実践するやる気に慣れるはずだ。



私も多くは読んだことがないが、他の多くの自己啓発本は「やる気を起こす必要性」が書かれているだろう。だが本書は違う。本書は「やる気になっていないことのまずさ」を教えてくれる。そのまずさを知ることで「自然とやる気になる」のだ。本書を読めばやる気がみなぎるだろう。それ程に素晴らしい書籍だ。

なにも「やる気にならなければならない」のではない、「自然とやる気にさせてくれる」のだ。それが本来のコーチングというものだろうか。

「逃げる」ということには、基本的に「恐れ」がある。それをやった結果「ミスしてしまうかも知れない」、「責任をとりたくない」、「笑われたくない」と言う考えが自分に脅迫をし、その脅迫から逃れようと言い訳を考えだし、それから逃げてしまう。

ただそれらの「恐れ」は、誰から言われたものではなく、自分で勝手に創りだしたものだ。誰もあなたにその脅迫をしていない。貴方自身が勝手に逃げる為の準備としてその恐れを作り出しているのだ。

これは以下の引用からもわかるだろう。

P43.
何かをその状態にとどめているのは、ただ自分がそれでいいと信じているからという場合が多いです。
シェイクスピアはこう書きました。

「良い物も悪いものもない。人の考えでそれが決まる。」

上に行くのは理想だが、ただそれに挑むことによって今より悪くはなりたくない。そう思っているからこそ、自分をその場に止めようとしているのだ。


私は先の記事で誠実に生きていこうと決め「言行一致」を言った。だがしかし、自分がやろうと思ったことを全て人に言いふらすのとは全然違う。人に言うということは、自分はそれをやらなければいけない「責任を持つ」、「やらないといけないと脅迫する」ということでもある。

P249.
目標を人に話すと、「口にしたからには、もうやるしかない」と、後戻りが出気ない気分になることがあります。そうした制限的モチベーションは必要ありません。全ての目標はやりたいこと、好きなこと、自分が選ぶことを基本にすべきです。そうしないと、それを達成することを強要されているように感じます。もう一つの落とし穴は、目標を達成する上での柔軟性を失う恐れがあることでしょう。

ここにも書かれているが、結局「人に話した」ということは、それが嘘にならないためにはそれを実践する必要がある。それを口にした時には「それをやりたい」と言う気持ちが事実であったとしても、しばらくするとその気持ちは変わるかも知れない。だが口にしてしまったからには周りはそれを期待する。よってそれを実行しなければならない。

こうなれば「やりたい」のではなく、「やらなければならない」となってしまう。そうするとまた言い訳を考えだすだろう。

人に話すことは協力を仰ぐことでもあるが、それは強制に導く事にもなってしまう。だからこそ、自分が本当にやると決めたことであればまだしも、自分の中でやろうと「思った」こと程度であれば人に話さないほうがいいだろう。

これは「誠実」にもつながる。自分でやろうと決めたことをやらないのも結局は自分への裏切りだ。



先の「7つの習慣」と本書の順番で読んでよかった。先で習慣を知り、本書でその習慣をやる事を学んだ。

本書のこの記事を読んで本書を読まない人がいるとすれば、結局それも何かしらの言い訳をつけていることだろう。それを治すためにもぜひ本書を読んで欲しい。

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