ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

世界最強の商人 オグ・マンディーノ(著), 山川 紘矢(その他), 山川 亜希子(その他)

本書は以前に「地上最強の商人」として翻訳されていた書籍になる。

本書はそれをKADOKAWAが文庫として翻訳しなおし発売した。原題は「The Greatests Salesman in the World」となるので、「in the world」を「地上」と訳すか、「世界」と訳すかはキリスト教としての考えの違いであろうか。これは翻訳者でないので私は知るところではないが、どちらもうまい訳し方であると思う。

どちらにしても本書はキリスト教が舞台となっているので少しキリスト教の知識がいるかも知れない。だがしかし、巻物の世界にはそれは必要ない。物語を読み進める上では必要になるのだが、核心となる部分には全く必要ない。その核心が書かれている巻物を巡っての冒険物語になるため、そもそもその物語を読まずして本書は成り立つのである。

世界最強の商人 (角川文庫)

世界最強の商人 (角川文庫)


私は本書を読み感動した。確かに物語もなかなか面白いが、私からすればそれはどうでも良い。本書の核心たる巻物の内容には驚かされた。

本書を更に感動させたのは、先に読んだ「アファメーション」のおかげだろう。アファメーションの中に書かれていた、必要とされる自分への語りかけが巻物の中に書かれている。

先のルータイスのアファメーションを読んでも、その自分への語りかけや自信という部分に「どのように考えればいいのか」と言う疑問を持ったかも知れない。私もその一人だ。日々の生活の中でどのように自分に語りかければいいのかがわからなかった。もちろんアファメーションを読みその重要性は理解しているつもりである。



それに悩みながらもたまたま本書を読んだのだが、本書にはそのアファメーションに必要とされている自分への語りかけがかかれている。その語りかけは眼前の利益のためではなく、人間として生きる利益が書かれている。

本書はタイトルからは商人が読む本に思われるかも知れないが全く違う。確かに物語上は商人がその売上を上げるための方法が書かれていると言う設定になっているが、全ての人間が自分を見つめ、明日をより良く生きるための方法が書かれている。

物語中に巻物1巻辺り30日間読み続けるように指定している部分がある。私はそれを本書を読みながらも実践すべきなのか、それともそれは物語中の指定であるために読み手(私)は守らなくてもいいのか悩んだ。そして、それがわからないので読めば理解できるかと思い読み進めた。

これに後悔はしていないが、本書に書かれている通りこれは読み手も30日おきに1巻づつ読んでもいいように思える内容だ。私はこれからこれを実践しよう。全10巻あるために約一年かかる。これを本当に1年をかけて実践するか、それとも10日1巻の用に短縮するかはまだ決めていない。だが本書に書かれている内容は間違いないと私は確信を持てた。

本書に書かれている内容を実践すれば良い商人に慣れるかはわからない。だが誠実である人間に慣れるのは確かだろう。私は誠実な人間になるのだ。



これは本書にももちろん書かれている。

もし、成功しようとする決意が十分に固ければ、失敗することはない。