ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

英語の名前

先の「メーカー名を入れないでくれ」にも少し書いたが、日本ではなぜか英語(アメリカ)信仰が強い。英語信仰ではなく完全な外国語信仰だろうか。

例えばコンピュータは日本語で計算機と言うらしい。だがコンピュータや電脳とは日常でもアニメでもドラマでも多く登場するが、計算機として登場するものは少ない。社名としてもコンピュータやシステムとつく社名は多くあるが計算機とつくのはカシオ計算機(英名:カシオコンピュータ)くらいだろうか。カシオにいたっては創業者の名前の「樫尾」からとっているので純和風の名称だ。

だが世間では右も左もどこもかしこも英語ばかりだ。私の周りでも会社を立ち上げる人は多くいるが、ほぼ全てが英語の名称だ。私が以前に立ち上げた会社はそれが嫌であったので日本語の名前をつけたくらいだろうか。

 

「アメリカ信仰」を捨てよ―2001年からの日本戦略

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「アメリカ覇権」という信仰 〔ドル暴落と日本の選択〕

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なぜ社名を英語にする必要があるのか。英語で命名することがかっこいいとでも思っているのか。

この質問を多くすると「国際進出をするためだ」と分けのわからないことが言われる。国際進出するためにはなぜ英語の名前である必要があるのか。トヨタや日産、ホンダ、日立や東芝セイコー、今私の周りを見渡すだけで多くの日本名のついた国際企業が目に入る。どれも英名であるから国際進出が可能になったわけではない。

そもそも日本に入ってきている外国企業は日本語にローカライズするわけでもなく、英語だろうがフランス語だろうがドイツ語だろうが中国語だろうが韓国語だろうが、全て現地語の社名で入ってきている。それなのになぜ日本のみ外国進出するために英語である必要があるのか。

どう考えても英語で名前をつけている時点で馬鹿としか思えない。

先の記事の例でも出したが、フェンディやシャネルにしろ、自転車ブランドのコルナゴにしろ海外のメーカ名にも創業者の名前が多い。日本人にブランド信仰の人間が多いことは実感しているが、世界的に見れば社名などその程度のものなのだ。それを糞真面目にアホみたいにひねくり回した名前を付ける日本人のほうが珍しいのだ。

そして考えまくった挙句日本語ではなく、意味もわからないような英語の名前にする。会社辞典をみればわかるが、英語の名前を翻訳してみたら訳のわからないものばかりだ。それを良く国際的な名前として考えていると感心する。日本の企業であれば日本の名前を付けることが世界から見ればブランドになるだろう。なんてたってまだまだ世界で評価の高い「Made in Japan」がすぐにわかる。

それをインフォメーションだのシステムだの、自分たちもよくわかっていない単語を並べまくってわけのわからないものにしていたら社名に親しみも覚えやすさもないだろう。

そしてそもそもに英語の名前をつけている会社の大多数が国内向けの事業だけを行なっている。国際進出のために英名をつけているのであれば最初から国際取引をしろと。そしてそんな名前で国内事業を行なっているのだからすぐに潰れていく。

まぁ最初からそんな名前を付けるような人間なのだから業務能力もそれに見合うほどのものしか無いだろう。

 

これも簡単には海外の人間が刺青に漢字の「安」や「巨」と入れているのを見て笑っている日本人と同じだ。海外の人間からすれば日本人がつけた英語名などバカバカしくて仕方がない。

とにかく世間の英語信仰の馬鹿はどうにかならないものか。ぜひフランス人を見習って欲しい。