ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

面白くて眠れなくなる数学 桜井進(著)

眠れなくなるということはない。そして面白いと思うところもない。

タイトルに偽りあり。JARO呼んでこい。

これなら「本の虫」を読んだ時の方がバカバカしくて笑えた。

 

面白くて眠れなくなる数学

面白くて眠れなくなる数学

 

 

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著者として数学の面白さを伝えようとしているのかも知れない。だが本書をよんで数学を面白いと思うのは、そもそもにその数学の魅力を理解している人だろう。

なぜなら本書の内容は基本的な数学を理解していなければわからない。そもそもに数学を面白くないと思っている方をターゲットにするのであれば本書の内容は向かない。

確かに前半に有る数式の読み方は数学好きでなくても知っておくべきことだろう。だがそれは決して面白いとはおもえない。面白いと感じるよりも、日本数学の問題点だろう。

そして途中で計算法や計算の仕組みを紹介しているのだが、「ほらこうなる。面白いでしょ。」となっているだけで、それが何故そうなるのかという説明がされていない。

これなら手品を見せているのと変わらない。

 

例えば本書を読み、計算法を暗記したとしても45^2や[45 \times 46]のようなものを暗算では出来ないだろう。なぜなら本書の中では特定の計算方法を教えられただけで仕組みや考え方が全くない。

そんな計算方法など知らなくても、数の仕組みが理解できていればその程度の計算なら暗算で行える。

そもそもに[10^2=100]、[50^2=2500]という暗算はすぐに出来るのに、なぜ[43^2]の計算は出来ないのか。それは結局「特定の式の解き方」を覚えているだけで、そもそもの数の仕組みを理解していないのだろう。

 

以前に書いた「数を理解するために」の補強としてこういった計算の仕組みも書いておくべきだろうか。