ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

人生はマラソンだ!

私はドッジボールが好きだ。もちろん競技ではなく映画だ。

ドッジボールは今までに何度でも見たし、連続で三回見た映画はこれしかない。それ程に私はドッジボールが好きだ。

一緒に見た人間に「どこが面白いの?」と聞かれても返答はできないが、何故か何度も見てしまう面白さがある。

ドッジボールはぜひ見て頂きたいが、内容としては単純だ。ベイブが「しゃべる豚」、TEDが「しゃべる人形」なら、ドッジボールは「賞金目当てにドッジボールをする映画」だ。

それらに比べると少し複雑な設定であるということはわかるが、その複雑な設定故にそれをどう解決したかというのが見どころである。

アクション映画ならど派手に銃をぶっ放したり、無駄にどつきあいをしたりとエクスペンダブルズにすればそれだけでいいが、さえないおっさんがドッジボールをするだけという設定にはボールの投げ合い以外に道はない。

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と、ドッジボールが如何に面白いかの紹介をしたが、本作はドッジボールとは無関係だ。

いや、本作の紹介を見て、ドッジボール風の映画かと期待して見た。

本作も簡単には「借金を返すためにランニングをする映画」だ。ドッジボールには「勝負」の概念はあるがランニングにはそれがない。単に走るだけだ。ルール無用でいかに高速に足を往復させるかというだけだ。

それ故に、ドッジボールよりもシンプルな映画かと思ってみたが違う。メインはランニングではなくエジプト人虐めだ。まぁ人間ドラマ的なものだろう。

ドッジボール的な面白さはなかったが、これはこれでまぁ面白い。だがだいぶ無駄な描写がある気がし、もっとスマートに纏めれば何度も見れる映画になるだろう。

本作の監督は今作が初めての映画ということだが、是非ともエリア52の監督も見習ってほしいものだ。銃なんかなくても、おっぱいの大きいお姉さんが居なくても、おっさんが走るだけでも面白い映画は作れる。

だがまぁ本作はアメリカ映画ではないのでハッピーエンドではない。アメリカ映画はハッピーエンドで終わらなければならないようだが、他の国の映画の多くはハッピーエンドでは終わらない。

本作の結末は見て欲しいが、キッチンストーリー的な終わり方だ。今作では結末は描写されているが、その結末からどのように時が流れたのかは描写されていない。

視聴者に考えて欲しいというものだろう。

アメリカ映画は学の無い人間向けの娯楽であるために一から十まで説明を入れないとならない。そして、差別と言われないように男、女、白人、黒人を満遍なく使わなくてはいけない。

とにかくアメリカ映画はがんじがらめで面白くない。特にホラー映画はお決まりの連続だ。

そんなアメリカ映画を見てバカバカしいと感じている人たちに見てほしい。

エリア52はオーストラリア映画だが、アメリカ映画に染まった人間が作ったのでああなったのだろう。