ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

JAが農業の品質を下げている

この言葉をJAの所長の娘に言ったらすごい顔されたわけだけど事実だと思うんだよね。

JAの仕組みは詳しく知らないけど、簡単には農家から一括買い上げで、それを各所に卸しているわけだ。

一括で買い上げるということは、良いも悪いもなく、規格内なら関係なく買い上げる。基準が35だとしたら、35以上であれば良く、35でも60でも一緒くたに買い上げる。そして、規格内なのだからと、複数どころではない数の農家から買い上げた農産物と混合する。

亡国の農協改革

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なら、結局、どれだけ手間暇かけて、こだわりを持って作ったとしても、鼻水垂らしながら畑に農薬ガンガン使って生産性だけを追求して作ったのと一緒くたに混ぜられるわけ(もちろん、農薬の使用回数も農協への報告事項なので基準は守る必要はあるが)。
こうなれば、生産性だけを追求した農家が儲かり、手間暇かけて真面目に作った農家はどんどん貧乏になる。何てったって、生産性を追求した農家が多くなれば、基準が生産性を追求した農家の買取価格に近くなるわけだから、真面目に作ったら、手間暇コストがかかり、JAの買取価格との差が大きくなってしまう。買取価格から比べると赤字になってしまうこともあるだろう。
そうなれば、手間暇かけて作っていた農家は生産性を追求した農業に転換を余儀なくされるか、農業から手を引くことになるだろう。手を引くことになれば、その農地は生産性を追求した農家に買われることになり、農業の平均は生産性のみを追求したものに均衡していく。

こうして、どんどんと生産性のみを追求する農業が進展し、農業技術は衰退していくのではないだろうか。

生産性を上げることは食料自給率を上げることにつながるかもしれないが、農業の品質が下がることになるのであれば、それは日本の伝統を潰すことになり、輸入品による影響以上のデメリットを被るのではないだろうか。

JAはすでにSONYと同じく金融会社となっているが、農家がいての農協であって、その辺を気をつける必要があるのではないか。

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