ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

石油の値段が上がればインフレは起こる

世間では経済成長のためにインフレは起こすべきだとされている。

先進国ではほとんどの国がインフレ指標というものを策定しており、日本では2.5%程度に設定されている。要するに、日本では国の目標として、年間2.5%のインフレを起こしたいのである。

それはインフレが起こると物の価格が上がり、経済成長をしているように建前的に感じるからになる。

だが実際にそうか。特にこの日本という島国、燃料のほとんどを外国からの輸入に依存しているこの国ではそんな単純な物では無い。

幻想の経済成長

幻想の経済成長



例えば最近では駄菓子の値段が上がったり、お値段据え置きで内容量を減らすという事が発生しているが、これはインフレが起きているのではなく、単に石油の値段が上がっているからになる。

日本では石油は全て輸入に頼っているので、外国産の安い原料を仕入れようとしても、燃料費としての石油の値段が上乗せされる。石油の値段が上がれば、材料の仕入れ値が上がる。そして、製品を作るために火を使うのであれば、その燃料代も上がる。光熱費も燃料費の増加により発電コストが上がり価格が上がる。工場から出荷しようにも、トラックやらなんやらで輸送コストが上がる。

このようにして、低価格商品は石油価格にモロに打撃を受けている。低価格商品だけではなく、どのような製品にしろ同じような経路をたどり、価格が上がるのだ。

インフレではなく、単に石油の値段が上がるだけで製品の値段が上がるのであるから、見た目的な価格上昇に基づくインフレで経済成長をしているなんて大きな間違いであり、インフレが起こっているのに、光熱費が上がり、貧乏な生活に直行していることもあるのだ。

簡単な見た目に騙されてはいけない。

いまこそ経済成長を取り戻せ:崩壊の瀬戸際で経済学に何ができるか

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