QRコード決済が今更流行る無能な国
世間ではPayPayやらLINE Payやら、様々なQRコード決済が発現してシェア争奪戦を繰り広げているが、なぜいまさらQRコード決済がこの日本で発生し、流行っているのか理解できない。
中国では数年前からQRコード決済としてALIPAYが流行っていたが、それは中国という発展途上のシステムの中で発生した中途半端なんシステムである。
中国では紙幣への信頼が薄い。偽札が多量に出回っているので、紙幣では取引の信頼性がないのだ。かと言って、クレジットカードのような信用取引も発展途上であり、クレジットカードを持てない人も多くいる。それらの理由で普及率が高くなく、普及していないから使える店も少ない。
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- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2018/12/17
- メディア: ムック
そこで考えられたのがQRコード決済であり、普及しているスマートフォンで決済できるように仕組みが作られた。日本であればNFCのような非接触カードリーダは多くの店であり、スマートフォンにも多く搭載されているが、中国の安いスマートフォンには搭載されていない。ほぼ確実に搭載されているのがカメラなので、カメラで写真を取ることで決済できるという方法が考えられたのだ。
日本ではICOCAやEdy等、非接触カードが普及している。非接触カードであれば電池も使わないのでスマートフォンの電池切れも気にならないし、わざわざスマートフォンを立ち上げて、アプリを起動して、決済画面を出す必要すらない。カードをピッで済むのに、それらの手間をなぜかけなければならないのか。
また、ALIPAYの場合、ALIPAYに入金しておくと4%程の金利が付くというのも普及を後押しした。日本の銀行では絶対に真似出来ない金利。債権でも4%はなかなかない。
というように、QRコード決済というのは発展途上の国の苦肉の策で生み出された決済手段であるのに、それよりも進んでいたはずの日本で、なぜ今更決済手段が退化しなければならないのか。
ALIPAYの4%は真似出来ないものの、ポイントによるキャッシュバックをはじめ、シェアの争奪戦を繰り広げているが、それはポイント目当ての利用であり、ポイントが低くなれば誰にも使われなくなるだろう。
かく言う私もポイント目当てに利用しているが、ポイントが目的であり、実際にレジでスマートフォンを出し、アプリを立ち上げるというのが非常に面倒である。スマートフォンの充電は数日に一回なので電池切れのリスクもある。
最新の決済方法としてQRコード決済が注目されているようだが、それがこれまでの日本より退化していることにも気が付かないという、退化した人間たちが生まれるこの国に未来はない。