ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

プロフェッショナル ミリオネア 江上 治(著)

勘違いして購入した。タイトルを見てそのまま手にとったので内容は全く確認しなかった。サブタイトルすら確認していなかったので、「年収1億を生む60の黄金則」ということに気づかなかった。私のタイトルからのイメージでは、「海外の大富豪になった人たちの話」かと思ったら全く違い、著者の身の回りのお金持ちの話であった。

著者の身の回りの「お金持ち」なので、年収が1ミリオンドル(1億円)以上の人の話になっていた。資産が1万ドルあるような人々の話ではなく、そのような人は本書には登場しない。

著者自身や著者の周りのお金持ちがどのように考えどのように行動しているかまとめ、それを「年収を高める仕事術、思考法」としたのが本書になり、その内容を黄金則としている。少々人選が偏っているようにも感じるが、その人々の考えはどれも同じ基本原則があると感じる。それが「黄金則」なのかもしれない。


ただし、本書に掲載されている黄金則を実践しているかどうかの統計が、「年収500万年台」と「年収1500万円以上」の2つに分けた統計しか無いのが残念に思う。私の身の回りにも年収2000万円程度ならザラに居るが、それらの人の大多数は一般的なサラリーマンになる。
このため本書のこの統計のグラフはあまりあてにならないことを私見として記しておきたい。

プロフェッショナル ミリオネア― 年収1億を生む60の黄金則

プロフェッショナル ミリオネア― 年収1億を生む60の黄金則


ただし、本書が全くあてにならないかというとそうではない。著者の体験談は非常に興味深く面白かった。原則にも概ね同意できる。

P35-34.
不運な目にあっても、自分のせいだったと思えるか
...
たとえば社員にやる気がないという問題や、社員が休みがちという問題が起こったとする。その場合でも、それは、そういう境遇しか与えられない傾斜の責任だ。

これは以前から何度も書いているがまさにそうだ。今自分が置かれている環境は自分が行動した結果の表れでしか無い。今の環境が悪いのであれば、今までの自分の行動が悪い。環境を変えたければ自分が変わり、自分で変えていくしか無いのだ。
たとえ貧乏であったとしても、それは自分が勉強しなかった、働かなかった結果でしか無い。

この文章の内容もよく聞く。知り合いの経営者と話すと、「うちの社員はやる気が無い」、「デキる社員がいない」とよく愚痴られる。それはあなたが悪い。「デキる社員がいない」とは、あなたが「出来ない経営者」であるからそのような社員しか集まってこないのだ。もし本当に出来る社員が入ってくればあなたより優秀なはずだ。そしたら経営者を交代する覚悟はあるか?
無いからこそ保身に走り、デキる社員を自分がから探さない。自分より年収を渡すつもりがないのであれば自分よりも優秀な社員を取れるはずがない。

これに気づいている経営者こそができる経営者と出来ない経営者の違いかと思う。

P14.
稼ぐための第一歩は、行動を起こすことだ。しかし、頭では行動することの大切さを理解していても、実際には一歩を踏み出せない人は多い。

本書にも他にも多数の書籍や人からこれを聞いた。本当にこれに尽きる。そう感じている。

上の環境の話にも関わるが、自分で行動しなければ結果は生まれない。それを理解していればどんどん行動し、どんどん成果を上げる。失敗を恐れない。失敗は失敗、失敗すればその理由を考え、次の行動につなげていくことができる。

だが行動できない人は往々にして「失敗」を恐れている。「失敗」してはいけないと思い込んでいる。失敗からしか成功は生まれない。失敗があるからこそ成功がある。そのことに気づいて欲しい。

そもそも成功者は失敗を失敗と考えない、「その行動の結果、それが出来ないことを経験した」と考える。何事も経験なのだ。

プロフェッショナル ミリオネア― 年収1億を生む60の黄金則

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