iPhoneは失敗作だと思う
世間ではiPhoneを褒め称える記事や賞賛の声が多く聞かれるが、私はiPhoneは完全な失敗作だと思っている。Appleは今までに失敗作を数々出してきているし、ジョブズが在籍中にも失敗を繰り返している。直近だとしてもAppleTVは完全に失敗作(現在も絶賛販売中ではあるが)だと言わざるを得ない。
そんななかでも成功事例とされる代表作がiPhoneであるが、そのiPhoneは本当に成功なのか考えて欲しい。私はiPhoneを使っていないので細かな事情はわからないが、傍から見ている傍観者としてiPhoneは失敗作だと感じざるを得ない。
私がiPhoneを失敗作だと考える理由は2点。iPodとしてのiPhoneとデザインとしてのiPhone。
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iPodとしてのiPhone
まず、iPhoneの開発秘話としてよく紹介されているのは「現代人は音楽プレーヤと携帯電話は必ず持ち歩いている、だからその二つを一つの製品にしよう」というところからの開発スタートだと思う。
これは現在もWikipediaに以下のように紹介されている点からも確認できる。
iPhoneは高機能携帯電話+iPod+インターネット端末と発表され、マルチタッチスクリーンなど先進的でユニークなデザインが話題を呼び、世界的な話題となった。
これは重要な考えである。iPhoneは音楽プレーヤと携帯電話(スマートフォン)を一つにするという目的から開発され、発表もそのように行われている。
だが考えて欲しい。あなた自身がそうかはわからないが、iPhoneをiPodとして使っているだろうか?iPhoneとは別にiPodを持つか、そもそもiPodではなくWalkmanやその他のメーカの音楽プレーヤを利用していないだろうか?
私の兄弟二人もiPhoneユーザではあるが、両方共にiPhoneとは別にWalkmanを利用し持ち歩いている。そして、私の身内以外にも駅ではiPhoneを操作しているものの、ヘッドホンはiPhoneからではなくポケットから伸びている姿もよく目撃する。
今現在私は図書館でこの文章を書いているのだが、隣の席の学生も机の上にはiPhoneがあるもののWalkmanで音楽を聞いている。
これが失敗と言える原因で、iPodとスマートフォンを一つに出来ていない。そもそも、iPhoneとWalkmanを使っている方は操作性の問題も有るのかと考えられるが、iPhoneとiPodを利用している人たちを見ると目も当てられない。
iPhoneではiPodを再現できておらず、別に購入し持ち歩くことを選択するほどにiPhoneはiPodを置き換え不能なのだ。
原因はいくつか有るかと思うが、大きな理由は以下の四つであろう。
メモリ容量が足りない
まず最新型の高位機種であるiPhone 5sの最大容量モデルが64GBのモデルである。私は実際に使っていないので推測だが、このメモリ容量はOS領域にも共有されており、実際に使えるのは60GB前後とかそこらであるかと思う。
60GBもあれば音楽を保存するのには必要十分に感じられるかもしれないが、iPhoneはスマートフォンであるのでOSの他にもアプリケーションやら、ブラウザキャッシュやら、アプリケーションのファイルやらでかなりの容量が消費される。
iPhoneの16GBモデルの店頭在庫が多いことを考えると16GBでは不足し、最低でも32GBは必要だと予想できる。そうなると64GBのうち、半分以上は音楽領域として使えなくなるのが実情だ。
iPod nanoの容量が16GBな事を考えると音楽は16GBあれば十分なのかもしれないが、これらの考えから32GBモデルのiPhoneでは音楽プレーヤとての容量が不足していることが伺える。
また、64GBモデルであったとしても、写真や動画の撮影を続ければ容量はどんどんと逼迫し、最終的に不足に近くなれば削除を行うのは再生(再保存)可能な音楽ファイルになる。だが音楽ファイルを消すとまた入れる手間が増えてしまう。
このような理由から32GBモデル以下のユーザは容量的にiPhoneをiPodとして利用することは現実的ではないのかと感じる。これはiPhoneが内蔵メモリの価格差で利益を出すためかはわからないが、内蔵モデルの違いを別モデルとして販売し、外部メモリを追加できない仕様からも仕方がない。
電池の持ちが悪い
これはスマートフォン全体に言えることだが、スマートフォンは毎日電池を充電する必要がある。ヘビーに使えば1日持たないこともあり、経過に伴うバッテリ劣化でバッテリ持続時間は低下を続ける。
そうなると電池の消耗を極力抑えたくなるのが利用者の性で、音楽のように1日のうちに何時間も利用するものから除外するのが最もな選択になる。モバイルバッテリを持ちあるけば途中で電池残量の心配が必要なくなるかもしれないが、モバイルバッテリより別の音楽プレーヤを持ち歩くほうが小型で確実なのだ。
iPod nanoでも30時間、Walkmanなら70時間以上もバッテリ稼働が持続し、1週間は電池残量の心配をする必要がない。
iTunesがひどい
私は今までに何度も「iTunesが動かない」、「iTunesでファイルがコピーできなくなった」、「iTunesの設定を変えたら動かなくなった」と相談されたことがある。それ程にiTunesは操作しづらく頻繁にクラッシュするのかと思う。
また現在のiTunesはわからないが、私が試し事のある数年前はiTunes一つにつき、iPod一台としかシンクロが出来なかった。iPodにファイルを入れたいと思えばそのパソコンに接続してファイルをコピーする必要があり、家族用PCでは使えずに自分専用のPCで同期を行う必要があったのだ。
これはiPhoneでも同様の問題になるので、学生などの自分のPCを持っていないユーザや友達同士でファイルをコピーするような人達はWalkmanの方が便利に使える。
わざわざiTunesを操作するよりも、USBリムーバブルディスクとして認識される方が使い勝手がいいのだ。私もiMacでiTunesを使うことがあるが操作性は決していいとは思えない。
操作性が悪い
またこれもスマートフォン全体に言えることになるが、スマートフォンは単一プロセスしか画面に表示することができないためブラウジング中に再生曲を変更することができない。スキップなどの簡単な操作は行えるが(iPhoneでは未確認)、他の曲となると音楽プレーヤアプリケーションに切り替え、そこで曲を切り替える操作をし、改めてブラウジングアプリケーションに戻る必要がある。
これは非常に面倒くさい。ブラウジング中にも、ゲーム中にも手軽に曲を変更したいのだ。勉強中に曲を聞いているのであれば、早送りボタン連打で曲が変更になってくれたほうが嬉しい。
これらのような理由からiPhoneをiPodとして利用するのには難があり、音楽プレーヤとスマートフォンを一つにするという目標は達成できずに完全に失敗となっている。
私の推測からだけではなく、世間がiPhoneとは別に音楽プレーヤを持ち歩くという事でこの失敗は世間の動向からも証明できる内容かと思う。
デザインでの失敗も書きたかったのだが、長くなったの次回にする。
誰か私にiPhoneの魅力を伝えたいという人は買ってくれ。
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