ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

ブラックホールに近づいたらどうなるか? 二間瀬 敏史(著)

先に書いた「生命と宇宙の話」の内容を体験録として解説しているような書籍であろう。

現在ではブラックホールの存在は当たり前のように知られているが、そもそもは100年以上前からその存在が予想されていたのだが、先の記事に書いたように、常識に縛られた考えを持つ科学者たちによってそれは黙殺され、50年以上もの間、注目されることはなかった。

だが技術が進歩しX線ガンマ線を観測できるようになると、ブラックホールとしか説明できないような物が観測されるようになり、その性質を調べているうちにそれが予測されていたブラックホールであることがわかった。そしてやっとブラックホールの存在が認められるようになったのだ。

ブラックホールに近づいたらどうなるか?

ブラックホールに近づいたらどうなるか?


世間ではこのように、実際に説明できるものを固定概念や宗教的理由、果ては「嫌いな奴の意見」と言う理由で信じようとしないことが多すぎる。事実は事実としてのみそれを語られなければならないのではないだろうか。

そして本書はそんな不遇の時代もあったブラックホールについて、「ブラックホールに吸い込まれたらどうなるのか」と言うような基本的な疑問から、ブラックホールは何で出来ており、どのようにして生まれるのかという根本的な解説、ブラックホールはどのように観測しているのかという技術的な解説までされている。まさにブラックホールについて概念を網羅的に解説した書籍になる。


ブラックホールについて知りたければまずは本書を読めばいいだろう。この中には重力や超ひも理論、統一理論、大きい力小さい力、など概要しか解説されていないので、それらについてまた別の書籍を読んでいけばブラックホールがどういうものなのかきちんと理解できるようになる。

決して簡単な書籍ではないが、ブラックホールにつてわかりやすく解説されているいい書籍になる。


いやぁ、中々理解できないがブラックホールは面白い。