ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

起業は1冊のノートから始めなさい 上野 光夫(著)

具体的な起業について書かれた書籍を読むのは本書が初めてになるかと思う。

本書は、日本政策金融公庫で26年間中小企業への融資審査業務を行い、その後コンサルティング会社を独立して起ち上げた著者が記した、「起業準備」の書籍になる。

P7.
そこれ本書では、起業準備にかける期間を「1〜3年」と定め、その間に取り組むべき準備について「起業ノート」を活用した方法を具体的に説明しています。

この内容からもわかるとおり本書の内容は「IT」業界での起業には向かないと感じる。ITであれば3年も準備にかければ情勢は完全に変わってしまっている。だが「起業準備」の中からIT業界での起業について不要な項目を省略することで、本書の内容はIT業界でも重要だと実感した。


本書は「起業」について書かれた書籍になるが、法人をターゲットにしているわけではなく、個人事業主等のSOHOや独立開業を考えている方もターゲットにしている。起業本多くは法人を立ち上げる手続きが多く書かれているが、本書にはこの内容は書かれていない。
法人を立ち上げようと考えている方にも登記手続き前に必要になる準備が書かれており、これから独立や個人事業を始めようかと考えている人にぴったりの書籍になるかと思う。

私自身も本書を読み、内容を理解し、その重要性から本書の内容を実践したいと考えている。もちろん私が考えているのはIT業界になる。


上の引用にある通り、本書は起業するには「準備が重要」と言う事を説き、それらの準備について順を追って説明している。著者が26年間融資審査をしてきた中で、「成功した起業家」と「失敗した起業家」を調査した結果から導きだされた内容や、著者の経験や著者の感覚から必要な項目が書かれている。

私はITでの起業を考えているため不要だと思える項目も多々あったが、基本となる考え方は重要だと感じた。今までは「起業する」としか考えていなかったが、本書を読み「起業することをゴールと考えていたかもしれない」という事に気づいた。
「起業する」とばかり考えおり、それより先のことは現在の延長としか考えておらず、起業することが目的となってしまっていた。その業務を維持、成長させることは全く考えることが出来ていなかった。本書を読みそれに気づき、その対策として本書の内容を実践してみようと思う。

「一冊のノートからはじめなさい」とあるが、決してそのような内容ではなく「きちんと記録に残しなさい」という内容になる。


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