ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

自称パチプロに話を聞いてみた

「これでも私、19歳の時はパチプロだったのよ」と言う訳のわからない世間話を聞いたので、パチプロについて考えてみた。

まず「パチプロ」について定義を調べてみても曖昧で一般的な定義はない様子。多くの場合は「パチンコやスロットで生計を立てているもの」となっているようだ。「プロフェッショナル」の日本語訳は「職業、専門家、選手」と言うものなので、この「パチプロ」というのは「職業」として当てはまるかどうかで考えることが出来そうだ(実質的に職業とは認められていないが)。

Wikipediaの「パチプロ」を見るとあまりにも曖昧で出典も客観性もなく、完全に「パチプロ」と名乗りたい人が編集しているようにしかみえない。さらに直近の編集履歴を見ると笑えるが、このWikipediaにすら「パチンコ・パチスロから得る収入を主な収入源として生計を立てている者の俗称」とあるので、「生計を立てている」として考えることにする。

パチンコで生きていく技術

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ということで、私の知り合いにも「自称パチプロ(だった人)」がいるのでその人に「パチプロ」というものについてその人の経験も合わせて聞いてみた。


まずここで思うのは「自称パチプロ」人口の多さである。Twitterで「パチプロ」と検索しても何百と見つかり、それら全てがパチンコで生計を立てているとは考えづらい。そんなにパチプロがおり、パチプロになることが容易であればパチンコ業界は崩壊してしまう。

そして「パチプロ」と名乗っている人のプロフィールを見ると大半が学生であった。ここで自称パチプロの多くが「イキっている学生」か「無職の言い訳」として「パチプロ」と名乗っていることがわかった。

そういった人たちの他のツイートを見てみると「今週は3万買った」と1週間で3万円程度の収入しか得れていないようだ。1週間で3万円では生計を立てることは出来ない。生活していたとしてもぎりぎりの生活だ。そして、「今週は」というように、それは今週の収支でありマイナスの週もあるはずだ。ツイートで自慢するほどなのでそれは「非常に大きく買てた」のであろう。

そう考えると自称パチプロの多くは「生計」どころか「趣味の金」程度しか得るつもりがないことがわかる。単に「パチンコにハマっていた」程度かもしれない。


ここまでで大半の「自称パチプロ」が切り捨てられるが、上に書いた私の知り合いの「自称パチプロ」は1年間パチンコだけで生活し、結構な額の貯蓄をしているため極僅かな人間であることがわかった。

私の周りに自称パチプロは数人いるのだが、話を聞こうと思っても話をはぐらかされるばかりで話を聞けたのは一人だけである。ここまでを考えて「自称であるために人に話せることではない」ということがわかった。


その話を聞けた一人は、「月額40万円以上の利益を1年間上げ、1年間で500万の貯蓄をした」とのこと。パチプロ引退(笑)後もその500万で無職生活を続けているのでこの額について信憑性はあるかと思う。

だがこの人も「1年間」という限定期間であり、やめた理由も「いつまで続けられるかわからない」ということである。要するには「利益が出なくなったので辞めた」である。

「利益が出なくなった」とは要するに「絶対的に勝つ方法がない」ということで、結局的には運ということになる。パチンコのルール的にも「確率論」的な要素しか無いため、パチンコの腕とは「いかに回すか」、「無駄打ちしないか」、「やめどきを見極めるか」しかない。

確率論であるため、確実に1玉をチューリップに入れることが出来る人間と、30玉に1回しかチューリップに入らない人間では投資金額の分母が違う。このチューリップに入れる技としては強弱や、いわゆる「釘を見る力」程度になる。
あとは回転数などから設定値を予想する知識が「パチプロ」の力になる。所詮はこの程度だ。


この話をしてみると自称パチプロはそれを否定し、「勝つ方法がある」という。

その「必勝法」を聞いてみても話がちぐはぐで矛盾が多くあった。

もし必勝法があればそれは法に引っかかる可能性があるため新聞なんかに垂れ込めば相当稼げるし、自分がパチンコに飽きたとしてもその方法を人に伝えて稼ぐことも出来る。


その人は現在も無職で面接で50近く落ちているため提案をした。

本当に「必勝法」があるならそれを説明する講座をやればいい。本当に月に50万が稼げるのであれば講座を300万にしても客は来る。半年で取り戻せるのだから。それを月20人の生徒を集めれば1年やるだけで7億を超える収益が上がる。
即金で回収するのであれば100万にしても1年で1億4000万円だ。無職を生涯続けられる。

と事業を説明したら「人に伝えれる方法はない」と話が変わった。これだけの大金を稼ぐことが出来るのであれば試して見る価値はある。「大人数に教えることが出来ないのであれば私だけに方法を教えてくれ。それで講座をして稼いだ額の半分を回す。」と提案してもダメであった。


よって、この人の経験からも1年間勝ち続けることが出来たのも「たまたま」であったことがわかる。この人よりも稼いでいる人は実際的にいるかもしれないが極僅かであろう。


まぁ、こんな講座が開催されておらず、そのような法人もなく、パチンコ業界が崩壊していないことから「パチンコ」に「必勝法」はないことが明らかかと思う。


パチプロ日記〈10〉

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ナナシー ?パチンコ攻略シリーズVol.7?

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