すごい「議論」力!―これが最強の「論理&心理」術! Robert Mayer(原著), 内田和成(翻訳)

おもしろい。

本書はタイトルから見るとビジネス書のように感じるかもしれないが中身は全く違う。「議論」という硬い内容ではなく、「話し方」の解説なようなものになる。

「物は言いよう」とはいうが、本書はまさにその「言いよう」を扱った書籍になる。

例えば、「あなたの意見は間違っている」と言われれば人格から否定されたように感じるかもしれないが、「その意見は間違っている」と言われれば「私」ではなく「今回」の「その意見」だけが否定されたと感じるのではないだろうか。

「その意見」も「あなたの意見」なので同じことなのだが、言いようで、言葉の選択によって捉え方が全く変わってしまう。この例えについてどうも思わない方もいるかもしれないが、そういった方々はさらに注意が必要だ。あなたがどうおも思わないその言いようが、人を傷つけてしまっているのだ。

このように些細な言葉遣いで人や話の印象は大きく変わってしまう。本書はその様な「話し方」を例文を交えて解説している。

本書を読み「話し方」を身につければ、人に物事を伝える時により有効的に伝えることが出来るようになるのではないだろうか。そしてその様な技術を見つつけることができれば、本書のタイトルである「議論」にも勝てるようになるだろう。

本書は「人に物事を伝えるのが苦手だ」、「人に冷たいと言われる」と思っている方々にも読んで欲しい。人にそう思われている原因がわかるかもしれない。

ゴミ箱の中のメモ帳