ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

保険に入るバカ

私は保険に入っている奴はバカだと思っている。

これは私の偏見だ。だがしかし、私の知識と私の考えのもとでは「保険に入る奴はバカ」だ。

保険とは生命保険や医療保険、学資保険など様々な保険の全てだ。決して保険自体がバカな制度と思っているのではない。私自身も加入したいと思っている保険もあるが、外交員の言われるがままやパンフレットをそのまま鵜呑みにし、本当に必要な保険なのかを「数字として計算」せずに保険に入っている人たちがバカだと思っている。

その典型が、掛け捨てではなく積立型に入るバカ、高度先進医療保険(特約)に入るバカ、死亡保険に入るバカ。だと感じている。

そもそもに、保険に入っている方々は「高額療養費制度」の存在や、保険会社が倒産したらその保険の継続はどうなるか、日本のがん治療がアメリカなどの医療先進国に比べていかに逆行しているのか、死亡保険の相続課税対象になる条件、を理解しているのかすら疑問に思う。

まず一つだけ考えて欲しいのは「なぜ保険会社はあれほどに巨大企業なのか」と言う事だ。巨大企業になるにはそれほどの利益を上げなければならない。利益を上げるのにまず一番単純なのは「保険料をせしめて、その支払いをしないこと」と言うのは考えなくてもわかるかと思う。

だが保険に入るバカはこの単純なことすら理解できているのか疑問に思える。

とにかく保険業者の統計は不安を煽ることばかり掲げるのだ。見方を変えれば「保険に入る必要がない」とわかる統計結果であったとしても、言葉巧みに不安を仰ぎ、保険への加入に繋げているのだ。

ぜひ一度冷静に保険について考えなおして欲しい。

生命保険のカラクリ (文春新書)

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ボーナスを受け取る為にいくら支払っているのか?

まず一番馬鹿だと思えるのは積立型、貯蓄型、ボーナス付の保険だ。これらの保険ほど馬鹿げたものはない。一番単純なのはボーナス(お祝い金)付きの保険だ。「5年満期で保険の適用がなければ、無疾病お祝い金として20万円支払われます。」というような甘い誘い文句で加入を促している。

私の身の回りにもこの保険に喜んで加入している人が大勢いる。これはいやはや保険外交員がいかに頭が切れて加入者を騙しているのか、加入者がバカすぎるのが原因かはわからないが、非常に多くの加入者がいるのは確実かと思う。

実際の加入者に理由を聞いてみると「保険に入りながら貯金が出来る」、「手に持っていると使ってしまうが預けているので安心」、「ボーナスなので健康でいると得した気分になれる」など、いろいろな馬鹿げた理由が聞けた。

本当にこれは計算して欲しい。私も今現在にこのボーナスについて計算してみたが全く特はない。ボーナス額とほぼ同額を保険料に上乗せしてお納めさせていただいている。確かに数千円の特はあるので預金と考えるといいかもしれないが、ボーナスの支払いには条件がある。「その間に保険の支払いがなければ」だ。

一度でも保険の支払いがあればこのボーナスの支払いはない。ボーナス分を上乗せして支払っているのに、その間に保険の支払いがあればその費用は没収されてしまうのだ。これは病気になったら没収される預金をしているようなものだ。かと言って保険内容が充実するわけではない。こんな馬鹿げたシステくをよくも考え、多くに加入させている保険企業の営業力を褒め称えるべきか。

これなら同額を貯金していたほうが確実だし、利息を期待したいのであれば定期預金をするなり国債を買うなり、大手の株式を購入しておいたほうがいい。
「株式なんてリスクがある」と思うバカがいるのであれば、「自分が怪我をする可能性」と天秤にかけて欲しい。怪我をして保険の適用を受けると0になるのだ、それに比べれば大手の株式を買っておいたほうが安心できるし十分に増える可能性もある。株主優待もお得感十分だ。

元金が返ってくるかの賭けをする必要はない。


これは加入者が健康であることのお祝いではなく、保険会社が保険の支払いをしなかったことのお祝いであると考えるのが適切である。

日本の先進医療の異常性

これは書店にいけば数々の書籍があるので詳しくはそれらを読んで欲しいが、日本のがん治療は世界の逆を行っているのだ。アメリカで「効果がない」と実証されていることを「先進医療」だと掲げて堂々と治療を行なっている。医者もそれが仕事なのでそのように説明しているのだ。

まず日本に先進医療を行える大病院がいくつかあるのか調べて欲しい。そしてその先進医療がどれほどの順番待ちをしているかも調べて欲しい。そうすれば自然に保険業者が先進医療保険の適用をどれほどの割合で行なっているのかがわかるはずだ。その割合について自分で納得できるのか?

日本の医療は基本的に完治よりも延命に重きを置いていると感じる。病気になった時のことを考え保険に加入し、治療し、胃瘻をしてまで、自分が自由に動けなくなってまでも長生きをしたいがためにあなたは保険に入っているのだろうか?


保険とはそもそも病気や怪我をした時にその補償をしてもらう制度だ。病気は未然に予防することが出来る。

自分が癌になった時に手術費用を貰うために月に一万円の保険費用を支払っていたとする。そうするとその費用のために自分の生活費が逼迫されてしまう。そうなれば自然と安い食べ物を食べることになる。安い食べ物は保存性や加工性のために添加物や化学調味料がふんだんに使われている。
それらを食べることによって癌や病気に進んでいくのだ。自ら進んでいる道の保険に入るとはいかがなものか。その一万円があれば、自然食品を食べたり健康のためにジムに通うことも出来るはずだ。

タバコを吸っている人が肺がんを恐れて保険に入るようなものだ。手術費用が保険で支払われたとしても、人口肺を装着して生きていくことになるかもしれない。あなたはそれを望んでいるのだろうか?

死亡保険は誰のため?

私は親から多額の死亡保険をかけられていた。知り合いの保険外交員が驚くほどの額だ。親は私が死ぬことを期待していたのかもしれない。

私のような特殊な家系もあるが、家族持ちのお父さんが死亡保険に入ることが大半かと思う。だが考えて欲しい。その死亡保険は誰が何をすることを期待しているのだろうか?

多くは「自分が死んだ時に家族が不自由しないように」と答えるだろう。だが考えて欲しい。例え自分が死んだ時に三千万円支払われる死亡保険に入っていたとしても、家族がその額で生活することが出来るだろうか?

三千万円では子どもが二人いる家庭では十年少々の生活が出来る程度になるかと思う。奨学金や母子家庭手当などを考えれば倍近くは生活できるかもしれないが、安心して生涯生活できる額には程遠い。

母子家庭でも生活できることを望むのであれば、母親が働けるような環境を作り続けることが一番の保険ではないだろうか。父親が死んだとしても母子家庭には父子家庭と違い様々な手当がある、子育てをしながらでも働けば十分に生活できる。
死亡保険を考えるのではなく家庭の充実にその費用を当て、母親がいつでも仕事に復帰できるように様々な資格や、在宅でも仕事を続けられるようにすることが一番ではないだろうか。

死亡保険に入るとすれば、時間が制限される子どもが小さいとき限定でいいのではないだろうか。

もし自分が働けなくなった時のことを考えるのであれば、死亡保険などではなく、自分が家族に迷惑をかけて生きていかないように、ライフネット生命の就業不能保険の様なものに入っておくことが得策ではないかと考えている。

なぜ保険会社があるのか

そもそもの保険会社の始まりは船舶が無事に到着するかの掛けから始まったようだが、その時から現在に至るまで保険はギャンブルであることは根底に考えておくべきだ。

そしてそのギャンブルから儲かることを考え保険会社が起ち上がった。そして実質に儲かるからこそ保険企業が数々起ち上がり、今現在の巨大企業にまでなっている。これは先にも書いたように、保険は慈善事業ではなく営利事業なのである。

だからこそ携帯電話の強制加入オプションのように、自社が儲かるオプションをドンドンと薦めてくる。これは加入者の利益を考えているのではなく、自社の利益から算出しているのだ。特に保険外交員は加入者数やオプションが自分の利益に直結するので自分の行動が赤字になることはしない。

私は過去に驚いたことはある。現在は長崎にいるのだが、その保険が高額であったためか、保険の見直し時に大阪から長崎まで外交員が来ると言いだしたのである。保険業者はそれ程に高額のマージンを外交員に払っているのかと正直驚いた。

ここからもわかるように、ライフネット生命のようなネット型保険企業以外は基本的に外交員や自社従業員を使って保険の営業を行なっている。少し調べたらわかるかと思うがその数は膨大である。その膨大な人員を養えるほどに保険企業は儲かっているのだ。

もちろん、あなたが支払っている保険費用はあなたの為の支払いではなく会社の運営費用としても使われているのだ。

保険屋さんに保険の実情を聞くべき

幸運なことなのかそれとも保険事業に関わる人間がそれほど多いのかはわからないが、保険の外交員や保険企業のテレフォンオペレータの知り合いが多数いる。外交員に聞いてもわからないということだったが、テレフォンオペレータに聞いたら保険の適用がいかに難しいか聞けるかと思う。

いろいろな難癖を付けて保険の適用を拒むのだ。これは契約書にきちんと記載されている適用外項目になるのだが、大半の人がそれらの適用外項目を読まずに、読んで不明点があっても解決せずにサインしているのではないだろうか。先に書いた問いについて知識がないのであればもう一度観直したほうがいい。あなたは既にそれに同意しているのだ。

実際に保険の適用を期待して電話をかけて断られてからでは遅いのだ。キチンと自分が入っている保険について確認して欲しい。

先の高度先進医療保険についても、その部位の治療のみでガン治療が期待できる場合のみの適用で、他にがん細胞が転移している場合は適用から除外されるかもしれない。

今からでも遅くはない。疑問点が全て解決するまでサポート窓口に電話して解決するべきだ。解決できなければそれらが解決できる保険業者に移ったほうがいい。




この記事に書いた内容はあなたの人生を左右する可能性があるので、この記事に書かれた内容を鵜呑みにするのではなく、きちんと自分で判断して自分で行動して欲しい。もちろん、この記事に書かれた内容を鵜呑みにして実行した結果どのような損害や被害が起きたとしても私はそれを補償できない。

私はそんな保険はやっていないのだ。

心配であれば、保険に入って騙された時に適用される保険を探して欲しい。

保険とは自分が病気や怪我、死亡することにかけているギャンブルと同じなのだ。

「入院一日目から5000円をもらえます」。このいつ起こるかわからない5000円のためにあなたは何年も保険を払い続けるのか計算して欲しい。計算して納得できるのであれば保険は役に立つものかと思う。


この記事は批判を浴びるかもしれないが、その批判をする多くの人はすでに保険に加入し多額の費用を支払っている人々かと思う。既に支払っているがゆえに、それを否定されることが納得いかず批判すると考える。
これは宗教活動と同じではないのか。多額の上納を行なっているのに自分が幸せになれないわけがない。この気持ちで保険を支払い続けることがバカだと私は感じているのだ。

もちろんギャンブルにも当たりはある。実際に保険の適用を受けて助かった人も多くいるかと思う。一度その経験をすればありがたみを感じ依存性を増してしまうかもしれないが、それは保険の適用を受けれたことを幸せに思い、逆に、保険の適用を受けることが出来なかった人達のことも考えなければならない。


保険以外にも葬儀社の互助会にも騙されてはいけない。読んで字のごとくお互いに助けあうようなシステムではない、あれは法的には割賦販売になるのだ。分割払いだ。しかもその全てが支払いに回されるわけではない。

自分が加入している保険やサービスすべてについて考えなおすきっかけになれば嬉しい。


生命保険のカラクリ (文春新書)

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生命保険のウラ側 (朝日新書)

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コワ~い保険の話 (宝島SUGOI文庫)

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