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村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則 村上 憲郎(著)

本書は既に何回も読みなおしている。それほど内容を理解し、心に残る内容だ。何度も読み直せる内容だからこそ、書名の「原理原則」なのかもしれない。

著者の村上憲郎Google日本法人の名誉会長なる人物だ。だが、そのGoogle日本法人の元社長、現名誉会長としての経験から考えられた「原理原則」ではなく、その前のDECの営業経験などを含めた、村上憲郎の「サラリーマン」として生きてきた経験から考えられた「原理原則」になる。

よって本書に書かれている内容は上級管理職や経営者にしか関わりの無いようなものではなく、「サラリーマン」が考えるべき一般的な内容となっている。是非ともサラリーマンの方々にはもれなく読んでいただきたい。

私は本書を非常に気に入っており、今までに何人にもプレゼントした書籍になる。それ程に読んで欲しいと思える内容になる。

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則


私も今までの経験で、宗教の違いと言った大きな違いから、支持政党の違いと言った些細なものまで多くの考えの違う人と接してきた。そこで感じたのは「自分以外の人間はすべて考えが違う」と言うこと。

こんな当たり前のことは皆さんも理解しているかと思うが、その理解していることを実際の場面で考え行動していけるかというのが問題になる。例えばイスラム教の人と仕事をすることがあれば礼拝の時間には会議等の予定を入れないということは当然ながら、イスラム教の人々の根本的な考え方の違いを理解しておかなければならない。

日本人は「宗教なんて馬鹿馬鹿しい」と思っているアホな人たちがいるが、そういう人達も自己中心的に「宗教」というものを軽く見るのではなく、いかなる宗教の信仰にも根本的な思想の違いがあり、それらの考えをきちんと理解しておくことが大事である。

死を現世からの解脱と考える宗教からすれば「死」は神が与えてくださった喜びと感じる人たちがいる。そういう人達が葬式に参列するとなればそれらの人たちは死を悲しんでいないであろう。君はそういう人達を見てどう思うだろうか。「死んでいるのに喜ぶな」と思うのではないだろうか。これがその根本的な思想の違いである。


このように人と付き合っていくからには他の人たちとの違いを理解し、相手の考えを尊重して行かなければならない。本書にはそのような根本的な人との違いという点に置いても、仕事をしていく中でそれらの考えが必要として「原理原則」の中に加えている。


是非とも本書を読み、仕事相手のことを考えられる人間になってほしい。

村上式シンプル仕事術―厳しい時代を生き抜く14の原理原則

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