ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

成毛真のマーケティング辻説法 成毛 真(著), 日経MJ(著)

本書は読み物として面白い。「辻説法」とあるが、本書は説法ではなく、「成毛眞」のマーケティングの「考え方」を過去の経験を踏まえて解説しているにすぎない。

だがその解説は「マイクロソフト日本法人社長」という立場に10年もおり、Windows95の発売以前からWindows2000発売前までのWindows普及の過渡期に代表を務めた人物である。Windowsが普及している状態からそれを維持するマーケティングを行ったのではなく、Windowsを現在の知名度に上げるまでのマーケティングを行った張本人だ。

今までにも成毛眞の書籍は数冊読んでいるが、そのなかでも本書は「ビジネス」に重点を置いた数少ない書籍になる。

成毛真のマーケティング辻説法 (日経ビジネス人文庫)

成毛真のマーケティング辻説法 (日経ビジネス人文庫)


本書には実績を上げることの出来ない営業やマーケティング担当は目からウロコの考え方があるかもしれない。マーケティングは営業のような目先の利益ではなく、この先数年、何十年という先を見越して手を打っていかなければならない。本書にはその考え方も散りばめられている。

内容の数章にはマーケティングと関係ない成毛が当時行っていた会社の紹介もあるが、本書がMJの記事であったことを考えるとそこは批判すべき内容ではない。だが、少々自慢話のように感じられる部分や、会社の広告、大げさに書かれている部分があるということも確かだ。だがそれは成毛眞の書籍全体に当てはまる部分であるため、著者「成毛眞」の性格になるのかと思う。


マーケティングとはどういうものかを知りたい方にも読める書籍になる。第一章、二章でマーケティングの具体例と効果についての実績と解説があるので、気になる方はとりあえずそこだけでも読めばいい。

トヨタの例などは非常に納得できる例であるし、どのような会社でも同じような考え方を持つ必要がある。

私も過去にコンサルのようなことを頼まれたことが何度かあるが、同じような考えのもと行動していたため、他の具体例も知ることで自分の考えに自身がつき、更に納得することが出来た。

勉強上手

勉強上手

大人げない大人になれ!

大人げない大人になれ!

日本人の9割に英語はいらない

日本人の9割に英語はいらない