ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

原稿用紙10枚を書く力 齋藤 孝(著)

本書も今までに何度も読んできたが、要するには「原稿用紙10枚分程度の文章を考えだす方法と書き方」というものになる。タイトルには「書く力」とあるが、文章を書くということは「力」のように無理に鍛えて身に付けるものではなく、原稿用紙10枚程度なら「書き方」さえ身につければ容易に書くことが出来るという内容になる。

本書の最も大事な点は「話すことと書くことは違う」と言うことだ。

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)

原稿用紙10枚を書く力 (だいわ文庫)


世間一般では「話せる人」は「書ける人」、逆に「話の下手な人」は「書くことも下手」と考えられているようだが、それは全くの誤りで話すことと書くことは違う。書くということは順序立てて文章を構築し、相手が理解できるように説明をしていなかなければならない。

会話では後出し後出しで情報を出していけるが、文章ではそうはいかない。話すことは大抵一対一に近い少人数相手に「今」わかるように話せばいいが、文章ではいつなんどき、どのような状況でも不特定多数の相手に伝わるように書かなければならない。会話のように相手の反応に応じて補足をしていくことも出来ない。


このように「書く」ということは話すことに比べて難易度が非常に高い。その難易度の高い「書く」ということの「書き方」、「考え方」を扱ったのが本書になる。本書は「原稿用紙10枚」と前提とする文章量を決めており、一般的な学生やサラリーマンが多く扱う文章はその程度のものが多いため参考になる点も多いかと思う。逆に原稿用紙1枚や、100枚のような文章は前提にされていないので、そのような環境向けの書籍ではないということは理解しておく必要がある。

だが、今まで何も考えずに文章を書いてきた人たちが読めば参考になる点も多く、1枚や100枚の文章を書く際にも参考に出来る点は多々ある。


これはいいものだ。

"ふくしま式200字メソッド"で「書く力」は驚くほど伸びる!

書く力 (イノベーションクラブBook)

書く力 (イノベーションクラブBook)

どの子も必ず身につく 書く力

どの子も必ず身につく 書く力

書く力をつける小学中学年用―国語力の基礎 (自分学習シリーズ)

書く力をつける小学中学年用―国語力の基礎 (自分学習シリーズ)