ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

脳はもっとあそんでくれる 茂木 健一郎(著)

先からまとめて読んでいる茂木健一郎のエッセイ集で読んだ最後の書籍になる。もう一冊新しいものが出ているようだが、私がよく言っている本屋さんには扱いがなかったので買えなかった。現在改装中であったために、階層が終われば品揃えが増えるのかもしれない。手に入れば読んでみる。

総合的な感想は一冊目の「すべては脳からはじまる」を読んでほしい。


本書も二冊目の「それでも脳はたくらむ」に書いたように「読める本」であった。二冊目と同じように脳について書かれた内容は胡散臭く感じるが、エッセイ集としてはなかなかおもしろい。

さくらももこのエッセイ集でもあれだけの冊数を出しているとかぶる部分が多く出てくるが、茂木健一郎のこの三冊のエッセイ集を読む限りではほとんどかぶることもなく書かれている。これは茂木健一郎が日頃から色々な仕事をし、色々な人と出会い、色々な考えを持っているからだと思う。やはり是非とも「文芸家」としての活動を期待したい。

本書は一冊目と比べても脳についての話がドンドンと少なくなってき、ただのエッセイ集としてまとまってきている。少なくとも一冊目、二冊目共にタイトルに多少関連した話の内容もあったが、本書に至っては私が記憶する限りではタイトルに関連する内容はなかった。


エッセイ集としてどんどんと変化してきているために、前書までは複数の付箋を貼っていたものが本書では2片しか付箋を貼る箇所がなかった。その二片についても片方は脳について疑わしい記述と、もう片方は知らなかった単語についてだけになる。それ程に当たり障りのないエッセイ集だ。

これはさくらももこのエッセイ集に付箋を貼ることがないのと同じようなものになる。鳥居みゆきのエッセイ集?には多数の付箋を貼ったが、あれは内容が不可思議すぎて感動したものにジャンジャンと貼っていった。

茂木健一郎に文芸家としての活動を期待すると書いたが、鳥居みゆきはもっとすごい。鳥居みゆきについてはもうちょっと後の記事にする。

もものかんづめ (集英社文庫)

もものかんづめ (集英社文庫)

夜にはずっと深い夜を (幻冬舎文庫)

夜にはずっと深い夜を (幻冬舎文庫)