ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

だから、新書を読みなさい 奥野 宣之(著)

褒めてあげたい。笑いをとろうとしてやったのであれば大成功だ。私は何度も笑った。本書が新書出ていない理由は何なのか。新書を読めと言いつつ新書で出さない理由は何なのか。そこまで体を張った笑いを取りに行こうとした根性と行動力には感服する。

私が知る限りでは著者が新書を出したのは2013年の書籍が初めてだ。本書の出版から少なくとも4年は新書を出していない。その間にも書籍は出しているが新書ではないのだ。本書では新書のメリットや新書しか読まなくていい理由が書かれているにもかかわらず本書が新書ではないということは、きっと著者はわかっていたのだろう。本書を読まなくていいことを。

だから、新書を読みなさい

だから、新書を読みなさい


本書は他にも笑える箇所が多くある。いや、笑えない。前著前前著を読んでいれば笑えない。

前前著では「メモを一冊にまとめる」事を書き、前著では読書に関連する「読書の内容を」を一冊のノートにまとめることを書いている。だが本書ではそれらのことを忘れたのか、読書メモだったり、パソコンだったり、本自体にだったりと色々なところにメモをさせようとしている。

P127.
ルーズリーフなどのA4の紙を4枚用意。1枚に1冊ずつ、マーキング箇所を丸写しし、4枚目には自分の感想を書く。オリジナルの読書記録になる。

A6ノートのことなど綺麗さっぱり忘れてA4のルーズリーフを4枚使うことを進めている。コイツ何者だ。

P165.
メモ帳を持ち歩くのが面倒な人は、表紙をめくって一枚目のページに大きめの付箋を貼っておくと便利だ。こうしておくと、本を読みながらでも、メモ帳やノートを取り出さず、すぐに付箋の箇所を開いてメモできる。

完全にノートを不要だと言い出した。メモをノート一冊にまとめることを利点を解説してきた著者がいきなりの鞍替えだ。恐ろしい。

しかも本書を出した後もノートを一冊にまとめるという本を出している。これを2枚舌というのだろうか。


なかなか笑える(笑えない)ことが多く書かれている書籍になるが、本書に書かれている新書の読み方は概ね私の読み方に近い。

この新書の読み方については別の記事にしよう。

新書がベスト (ベスト新書)

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