ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

100億稼ぐ仕事術 堀江 貴文(著)

堀江貴文(ホリエモン)がどのように作業して業務効率を上げているかという内容になる。その効率化によってどれほど利益が上がっているのかという事の具体例はない。単に、「このように作業して年商100億稼げている。」ということしか書かれていない。

だが、株式会社ライブドア(元の有限会社オン・ザ・エッヂ)ではどのように情報を共有してきたか、その共有によりどのようなメリットが生まれるか、という点についても書かれているため、業務改善を考えている方には参考になるかもしれない。ただし、出版年が2005年と言う事で現在は終了しているサービスもあり、さらに有効に使えるであろうツールやサービスが現在は展開されている。また、堀江貴文個人が実践しているという内容の列挙になるため、そのまま別の会社でも実践できるかというとそうでもない。一会社のツール、サービスの使い方が説明されている書籍と思って読めば読みやすいかもしれない。

また、それらのツールの使い方以外にも、堀江貴文個人の仕事への考え方や、少なくはあるが中学生から起業までの経歴が書かれているという点は参考になった。堀江貴文の書籍は何冊か読んだことはあるが、このような起業までや起業直後についての話は読んだことがなかったため非常に興味深かった。そのような経歴の記載がある書籍があれば教えて頂ければ嬉しいです。

100億稼ぐ仕事術 (ソフトバンク文庫)

100億稼ぐ仕事術 (ソフトバンク文庫)

P118.
例えば、「株式会社は誰のものか」。当然答えは「株主のものである」だ。
経営者は、株主に最大限の利益をもたらすために努力しなければならない。それは従業員も同じである。株主に利益を供与することが仕事である。そのために良いサービスや商品をエンドユーザーに提供するのである。

これを理解できている従業員はどれくらいいるだろうか?今まで私が働いてきた会社の従業員にはこれを理解している人がいなかった。会社に利益を上げればそれが自分に返ってくるという考えがいかに多いものか。会社の利益は株主の利益であり、従業員は株主から会社を維持/成長させるために給料をもらっていると考えることが出来る。
従業員の給与は取締役会によって決議されるが、それが株主によって反発されれば取締役員の変更に繋がる可能性があるため、取締役会は株主の反発が予想できる決議を行うことができない。これによって、会社に利益が出ればまずは株主に利益の還元が行われ、そこから反発がない程度に従業員にも還元が行われる。なので、従業員の給与より先に株主に還元されるのである。

このように行動している会社は「冷たい、冷酷」というような評価を受けるかもしれないが、これが株式会社の仕組みであるから仕方がない。それをどうにかしたいのであれば自身が株主になる以外に変える方法はない。だが、自身が株主になれば給与以上の利益が支払われるため、先に考えた変更はしないであろう。

株式会社は株主のものなのである。

社員社員というが、社員とは本来株主を表す言葉で、一般的に言われている「社員」とは「従業員」のことである。なので、従業員は社員の利益を追求する必要があるのだ。

出来る従業員や経営者というのは、このような価値観を持っているかどうかにも関わってくるのかと思う。


例えば、経費を無駄使いするというのも株主に対して不利益になるため、経費の削減という事は考えなければならない。

P179-P180.
これはある会社での話だが、この会社の総務部の社員は月末になると、いっせいに街に出て金券ショップでテレホンカードを購入していた。その購入金額は数千万円。実はNTTの電話料金の削減のためだった。
金券ショップで売られているテレホンカードは、使用済みのものなどもあるため、例外なく定価より1割以上安い価格で売られている。あまり知られていないことだが、NTTの電話料金はテレホンカードでも支払うことが出来るのだ。細かいことではあるが、ちりも積もれば山となる。この会社は月当たり数百万円のコスト削減をたったこれだけのことで実現していたのだった。

ここまで効果的な経費の削減はあまりないかもしれないが、これも電話料金の削減を考えに考えた結果の支払い方法の変更になるかと思う。短絡的には「1分を超える前に電話を切る」というような、そもそも電話料金がかからないようにする経費の削減しか考えつかない人が多いかもしれないが、経費の削減を深く考えればこのようなことにも気がつけるはずである。

会社の利益とは「売上 - 経費」であり、売上が上がれば利益も増えるが、売上を上げようとするとそれに伴って経費も増えることになる。そうなるのであれば、そもそもの経費を削減することが利益を増やすことの近道になる。経費が削減できれば売上を増やした際の利益も増える。従業員はその利益から給与を貰うのであるから、利益の追求は自身の利益にも繋がる。


会社解散の経緯に書いたかもしれないが、現在働いている会社はなんせ経費の削減についても全く考えられていなかった。私が社長に対して、無駄な経費の削減を何度もしつこく連絡したほどだった。社長がそのような対応という事もあったかもしれないが、特にデザイナの経費の意識が薄く、時給の計算もできていなかった。さらにそのような状態で給与に対して不満を言っているのだからどうしようもなかった。私が何度注意しても直さないし、「給与分の仕事はしている」と分けのわからない言い訳をされるほどだった。

この経費については今後記事を書きたい。

100億稼ぐ仕事術 (ソフトバンク文庫)

100億稼ぐ仕事術 (ソフトバンク文庫)


お金はいつも正しい (双葉文庫)

お金はいつも正しい (双葉文庫)


君がオヤジになる前に

君がオヤジになる前に


堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方

堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方