ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

ノートライターの観察

先に「ノートに取る意味」を書いたが、それはある観察をしてみるまえに再度「ノートを書くことに意味があるのか」と考えたものになる。

だがまぁ結局は先に書いたように「意味はない。無駄。邪魔。」という結論がついた。そしてこう考えた結果、もう一度周りの人間がどのようにノートをとっているか観察してみようと決意したわけだ。

今から数日前になるが図書館での出来事。これは意図的にピックアップしたわけではないが、極端とも言えるような人が見つかったのでまさにこの記事にうってつけだと思いこの記事にしておく。

 

ライフ ノート ノーブルノート 方眼 A5 N33

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コクヨ キャンパスノート ドット入り罫線 5冊パック B5 B罫 30枚 ノ-3CBTNX5

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その日は休日で、私は昼頃に図書館に向かった。観察は遠くの人間にはできないので、両隣に座った人をちょこちょこと数十分おき程度に何をしているのか見てみることにした。

まずは休日という事もあり、席がひとつしか開いておらずそこに着席。そこは左隣は20代後半か30代前半であろう女、右隣は20代前半であろう女。

そしてその右の女が極端な例になった。

もちろん私が席について本を読み始めた頃には気が付かないのだが、1時間して違和感に気がつく。その女、一生懸命にノートを書いているもののページが進まない。私が来る前から勉強していたのであろうので、その前からそのページであったのかはわからないが、3時間たってもその見開き2ページを読みながらノートを書いていた。

まれに索引から前のページに戻ることはあったが、なにか調べてすぐに元のページに戻る。とにかく見開き2ページを読みながら、3時間かけてノートをとっているのだ。どう考えても、その2ページを丸写しする以上の内容をノートに書いている。あまり見るのも気が引けるのでパッと見たところによると、教科書にはない図を一生懸命に書いたりもしていたので、よっぽどそのページに怨念を抱いていたのだろうか。

教科書のタイトルを見ると、FP3級ということなので全く持って簡単なものだ。2級でも20時間ほどの勉強で理解できるので、3級はそれ以下の15時間と考えても2ページに3時間とはなかなか渋い。これはおよそ「ノートを書く」と言う事に集中してしまったためにそれ以外見えなくなってしまっているのだろう。

教科書を書いているのであればまだしも、何を勉強するのにそこまでノートに書かなければならないのか。そもそも教科書を書くにしても2ページに3時間以上かけていては教科書の値段がいくらになるのか。この女は3時間半ほどで席をたっていった。

次に左の女。この女も教科書を使って勉強をしていた。申し訳ないがあまり勉強しているようには見えなかったが、教科書はなんと一級建築士。左側という事もありあまり観察出来なかったが、この人もなんだかずっとノートに書いていた。強度計算のような図を書いていたので、強度計算をしていたか、その公式をメモしていたのだろうか。6時間ほどして席を立っていった。

右側の女と入れ違いで座ったのが、およそ中学生の男。宿題をしていたのであろうので、ずっと二元連立方程式を悩みつつ説いていた。宿題をして席を立ったので1時間ほど。

入れ替わって次は十代後半であろう女。教科書はわからなかったが、なんだかこれもずっとノートに書いていた。考えたり覚えてしている雰囲気はなく、とにかくページをめくりながら次々にノートに書いていた。2時間ほどで席を立つ。

このくらいで自分が集中していないことに気づき観察をやめた。1日で4人の観察しかしておらず、中学生以外は女でしかサンプルがとれていないがおよそ大体がこの程度であろう。

と、偏りが無いように翌日もサンプルをとってみた。

その日は私が図書館に行ったのが夕方からになるので学生が多くいた。席が開いていたのが、ふんふん鼻息の荒い20代前半であろう男の右隣。女にしろ男にしろヘッドフォンで自分の鼻息が聞こえないのか、ヘッドフォンをしている人間に鼻息が荒い人が多い。本人はヘッドフォンの音で気がついていないのであろう。

その男は学生なのであろうが、なんやらテキストを広げて勉強していたが、左側であったために観察が出来ず。

その男は1時間ほどで席を立ったので、右側に人が来るようにその席にずれて観察開始。

30分ほどすると20代前半だか後半だかわからない男が到着。

教科書はすばらしきかな「バイポーラトランジスタのなんたら」というタイトルのもの。なかなか面白そうなので観察していると、教科書に乗っている内容をそのままノートに書き写しているのではないかというくらいに教科書の図がノートに書かれていた。計算もしていたようだが、それは消しゴムでドンドンと消していたので計算に書いていたのではなく教科書の内容を写していたのだろう。

教科書は面白そうで期待したのだが、そんな技術的な内容を勉強する若手がそのような勉強法というのが悲しい。私もその時に計算機の設計をしていたので声をかけようとも思ったがやめておいた。教科書の内容は非常に簡単そうな内容であったために私にでも説明ができそうなものであろうが、教科書の内容を写している人間では「暗記しているだけだろうな」と思ってしまう。

ということで、二日間周りを観察してみても、やはりノートに書きこみながら勉強している人ばかりだ。このように意図的に観察しなくても、私が図書館に通い始めてからこれまでに「本を読んでいる人」を見たことがない。誰も彼もが本を読みながらノートをとっている。

おそらく、朝から晩まで本を積んで読み続けているのは私くらいであろう。

まぁあまり意味のない記事になったが観察した結果、「みんなノートを書くのが大好き」と言う事がわかった。