ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

名刺なんていらない

たまにイベントなんかに参加すると、一緒に参加した人が「名刺を○○枚貰った」「今回は○○枚しかもらえなかった」等と言うのを耳にすることがある。更に「上司から○○枚以上もらってこい」とハッパをかけられてイベントに参加している人もいるようだ。

ビジネスが加速する!すごい名刺

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まず問いたいのは「名刺を貰ってどうしたいのか」ということ。名刺を貰う目的は何なのか。

名刺の枚数を気にしている人の多くは、名刺を活用することではなく、名刺を集める、コレクションすることが目的となっているのではないだろうか。

私は名刺を貰おうとしない。もちろん逆に渡そうともしない。渡されそうになっても必要がないなら断ってしまう。不必要なのに貰うことがあれば、それはコストの無駄であり資源の無駄にも成る。そのコストは取引先の費用に転嫁される。



多人数での会議であればその人の役割がその会議中はわかるように机の上に並べておくが、それらも会議が終わってしまえば不要なものに成る。会議の終わりに返却するか、それが出来なければそのまま捨ててしまう。多人数とは20名近くの会議の時で、数人であれば覚えていられるので名刺は貰う必要はない。

名刺というのはその場のコミュニケーションを取る時に必要なくらいで、それが終わればもう必要ないのではないだろうか。その場で相手の名前の読みや漢字、その人の所属や肩書を確認する程度しか使い道はない。であれば、見せてもらってそのまま返してしまえばいいのだ。私はこの利用用途以外に、名刺を貰ってそれ以後も活用する方法がわからないし、活用する目的も感じたことはない。



例えば「それ以後の連絡先のため」というのであれば、メールアドレスさえ覚えておけば一度メールすれば返信のフッタにより詳細な情報が書かれている。相手先が複数人であっても、一人にメールすれば後の人には連絡が着くし、そもそもこちら側に既に連絡先を知っている人もいるだろう。

そして、名刺のような更新の効かない紙情報ではなくメーラのアドレス帳に登録しておくほうが汎用性もある上に実用性もある。連絡先がわからなくても、今の時代その会社に連絡する方法などいくらでもあるのだし、前時代的な名刺にこだわる理由が見つからない。

例えば一年後に連絡を取る時に使おうと思ってもその人の配属は変わっているかも知れないし、そもそも担当が変わっているかも知れない。であれば、連絡を取りたい時に最新の方法で取るのが確実で時間もかからず相手に迷惑をかけることもない。

そもそもに名刺を貰ってから一年間連絡を取っていないにも関わらず、こちからか連絡をするなど自分に都合が良過ぎはしないだろうか。そんな人に名刺を渡したくはないだろう。

そもそも相手からすればそんな人の記憶は既に無いだろうし、連絡を貰ったところでそれに答えようと思う義理もない。



本屋に行くと「名刺活用法」や「名刺の整理術」など様々な書籍が売られているが、活用方法など無いし、整理のしようもない。先にも書いたがその人の配属や業務は刻一刻と変わっている。それを整理するには連絡を取りあい最新の情報に常に更新をしていくしか無いのだ。これも自分のために連絡するという迷惑な話でしか無い。

連絡をとり配属が変更になっていたとしても、名刺という紙の情報は更新が効かない。新たに名刺でも送ってもらうのだろうか。であれば先に書いたようにこれもメーラのアドレス帳に登録しておくのがいいだろう。



本当に名刺は必要ないし、私に名刺を求めてくることほど迷惑なことはない。私の情報が欲しいのであれば名刺にこだわる必要はないだろう。