ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

ジャスト・スタート 起業家に学ぶ予測不能な未来の生き抜き方 清水由貴子(翻訳)

本書は素晴らしい。「速攻系」や「思考系」、「準備系」等、今までに多種多様な「行動するための本」を読んできたが、本書はずば抜けている。
本書は「速攻系」に分類されるかと思うが「速攻系」とは全く違う。「根拠もなくすぐに動け」というものではなく、「根拠を作るためにすぐに動け」と言う内容になる。

P3.
これから紹介する法則を採り入れれば、どんな目標でも達成に大きく近づくことが出来ると約束します。
ただし、決して成功を保証しているわけではありません。でも、失敗するとしたら早い段階ですし、傷も浅くてすむでしょう。それは断言できます(あなたもすぐに気づくでしょうが)。

本当に心から納得できた。本書の内容を疑わずにとにかく実践してみればこれが実現されるはずだ。本書の内容を疑い、「そんな準備もなくして行動しても成功するわけがない」等と言い訳を並べて行動しない人たちが、「失敗する人間」、「結局は何もしない人間」になる。

ジャスト・スタート 起業家に学ぶ予測不能な未来の生き抜き方

ジャスト・スタート 起業家に学ぶ予測不能な未来の生き抜き方


昨日の「20代の起業論 榊原 健太郎(著)」にも書いたが、とにかく行動することが大事だ。行動しなければ結果は生まれない。行動してこそ不備に気づく。行動してこそ失敗するのだ。

その「すぐに行動することの大事さ」を本書を読めば理解できるかと思う。


こう聞いてもココで躊躇する人が多いかと思う。「読もうかな」、「読んでもいいけど1800円はな」、「そのうち読んでみよう」。色々な理由をこじつけて読まない人が多い。だが、今あなたより優れている人たちは今この瞬間に行動している人たちだ。
今この瞬間に本を購入している人たちは本書を読み、本書に書かれている内容を知り、本書を実践している。あなたは躊躇しすぐに行動しないが故にそれらの人たちよりも劣るのだ。リスクを伴わなければすぐに行動するべきなのである。本書の内容が納得出来なかったとしても、納得できない理由を考えることが出来るはずだ。そして、今成功している人たちが本書の内容を実践していることを知る機会が出来るはずだ。

ココまで読んでも躊躇するのであれば読まなくていい。あなたは既に劣り始めているのだ。

だが決して「衝動的に行動しろ」と言うわけではない。それについては本書で詳しく説明されている。本書はその説明が書かれているのだ。

P16-17.
考えること(他人と違う視点でも同じ視点でも)は素晴らしいが、行動しない限り何ひとつ変わらない。画家は書きたい絵をいくらでも考えられるが、絵筆を手に取らなければ絵は完成しない。ビジネスにおいても、新製品や新たなサービスを考えるのは自由だが、そのアイデアを実行に移さないかぎり、その考えを形にすることはできない

この言葉のとおりだ。考えに考え、考え続け、生涯をかけて考え、世界一素晴らしいアイデアがあったとしても、行動しなければ意味がない。考え続けて行動しないのであれば机上の空論にほかならない。
イデアを思いついたらすぐに行動するのだ。5年間考え続けていたらそのアイデアは既に誰かが実現しているかもしれない。5年間の間に市場は変わっているかもしれない。先に実行した者のみが市場に受け入れられるのだ。

考えるより先に行動をしなければならない。

P39-42より抜粋.
最も手っ取り早くて有効な(そして、しばしば唯一の)方法は、行動を起こして試して見ることだ。
1. 行動すれば、何がうまくいくかがわかる
2. うまくいかないこともわかる
3. 行動しなければ、何ができて何ができないのかがわからない
4. 行動すれば、「それ」が好きかどうかがわかる
5. 「それ」が嫌いかどうかもわかる
6. 行動は市場の反応を引き出すので、新たな視点を得られる
7. 行動を起こすうちに協力者が見つかる
8. 行動を起こすうちに、もっと手早く、安く、上手な方法が見つかる
9. 行動を起こせば、残りの人生で「もし〜を始めていたらどうなっただろう」と無駄に考えずにすむ
10. 考えてばかりいたら、人間として魅力がなくなるかもしれない
11. 考えてばかりいても、知識は増えるかもしれないが、具体的なものは何も得られない
12. 行動は必ず形になる
13. 行動すれば、現実がわかる

これが「思い立ったらすぐに行動する理由」として本書で説明されている一部になる。だが、これは真実になるはずだ。あなたにも思い当たる経験があるかと思う。

Webプログラムをどれだけ念入りに設計したとしても、実際に作り始めると、実際に動かしてみると不備が見つかる、問題が見つかる、バグが見つかる。だからこそ、すぐにプロトタイプを作り、そこから問題点を洗い出し、ユーザからの意見を聞き、より良いものに育て上げていくのが市場に受け入れられる開発手法だ。
これはプログラミングでは「アジャイルソフトウェア開発」と言われる手法などにも当てはまるかと思う。本書の内容はプログラミングにも、服飾にも、飲食にも、どのような業界にも使える考え方が詰まっている。

料理を作る時は味を考えに考えて作り始めるのではなく、とにかく作ってみて味見をする。物足りなかったら味を付け足す。このように調整をしていくはずだ。まさにこれが本書の内容になる。

P116.
経験を積んだ起業家の秘密はここにある。だから彼らは衝動的に見えるのだ。目標を実現することを念頭に、起業家は次の一歩にかかるコストを行動せずにはいられないラインまで引き下げ、致命的な判断を避けながら目標に向かって進む。とりあえず行動を起こして、間違いは途中で修正する方が、考えすぎて行動できないよりも賢いと言えるだろう。

起業家の多くは「衝動的に行動する人」と思われているかと思う。自分よりも素早く行動するがゆえに自分から見てそう感じられる。だが違うのだ、彼らは「考えた結果、すぐに実行する必要があり」行動しているのだ。
決して衝動的なのではない。あなたの行動が遅いがゆえに相対的にそう感じるだけなのである。

P240.
「あなた達は現実の生活について、一体何を知っていると言うんですか?これもよくある理屈っぽい理論ではないと、どうして言い切れるのですか?」

私達の経歴については、おっしゃるとおりだ(もっとも社会人として、収入のかなりの部分をそれぞれ自分でやりくりしてきたが)。だが、この理論を信用して欲しいと思っているわけではない。信じても何も得られないからだ。それを実行することに納得しようがしまいが、行動だけが成果を生む。私達の言葉を鵜呑みにせずに、賢い一歩を踏み出して、自分に向いているかどうかを判断して欲しい。向いているとわかったら、さらに一歩前に進もう。

本書を読んで躊躇する方々の言い訳が正しくこれかと思う。その回答はこれしかない。本書の内容が正しいと信じることなど意味がない。正しいからといって意味がないのだ。
あなたにとって重要なのは「本書の内容が正しいと信じる」ことではなく、「本書の内容を実践する」ことなのだ。本書の内容が疑わしいと思っている読者でもいい、とにかく本書の内容を実践してみれば結果が生まれるはずだ。
結果がでればそれがあなたにとって「正しい」か「正しくないか」が判断できる。

他書を読み本書の内容が正しいかどうか検証する必要はない。あなたが本書の内容を実践すればそれだけで検証できる。身を持って得た結果はあなたに取って最良の経験、知識になるはずだ。
本書の内容を疑っても結構。嘘だと言っても結構。一度だけ実践して欲しい。そうすればあなたの考えが正しいかどうか実証できるはずだ。言い訳を並べず、その結果から文句を言って欲しい。



本書は「起業」コーナーに並べられていたが、起業を考えている方以外にも、Webサービスを作ろうと考えている方や、経営者、サラリーマン、主婦、就職活動中の学生等、なにかの行動を行う必要がある全てに人間に読んで欲しい。本当に読んで欲しい。

本書を実践すればあなた自身が、生活が、環境が、全てが変わっていくはずだ。そしてこの日本国も変わっていけるかと私は信じる。それ程に本書に書かれていることを実践して欲しい。心からのお願いだ。

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