ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

初めてMacを使って見た感想

いや、まず思うのは、これはかっこいいのか?

Macは、デザインがいい、スタイリッシュ、無駄がない、使いやすい、等とユーザの皆々様からお聞きするのだが、自分が手に入れて実際に使ってみると、特にそうは思わない。本体重いし、表面ザラザラだし、モニタの下のリンゴマークがダサいし、電源ボタン押しづらいし、キーボードはカチャカチャ言うし、マウス操作が難しい。特にWindowsより優れていると思える点はなかった。

まぁ、このiMacは自分で「ほしい」と思って購入したわけではなく、会社から嫌々買い取ったため、現在の時点でノリノリで「やっぱスタバでMBAは基本だよねー」とか言ってる奴らとは、そもそもの志が違う。そこがこの評価の違いを生むのかもしれない。私も始めて購入したPCのVAIO C1(PCG-C1VS/BW)はかなりいいPCだったと思っている。あれは今だに持ち運びPCとして使いたいほどに優れたPCだ。電源コネクタが抜けやすくてジョグダイヤルの使い道が無くて、メモリがアホほど特殊と言う以外には全く問題がない。

APPLE iMac 27

APPLE iMac 27"/2.9GHz Quad Core i5/8GB/1TB MD095J/A


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まぁ、主観的な感想はあまり意味がないのかもしれないので、さらに主観的なPC的やハードウェア的な問題を上げてみる。

ハードウェア編

手に入れた端末は「iMac MC309J/A Mid2011」になる。まず、この型番を調べるまでにかなりの時間がかかった。本体を見ても型番が書いていない上に、OSから情報を見ても型番の記載はない。CPUクロックなどから検索で調べた型番になるので実際は違うかもしれない。

本体が重い

いや、これはマジで。本体が重すぎる。多分10キロ近くあるかと思う。自宅に運ぶ一度しか持ち運ぶことはないかもしれないが、マジで重い。事務所から自宅まで徒歩30分の道のりを真昼間に持ち運ぶのは辛かった。これみよがしなMacの箱も相成して辛かった。

モニタの枠がでかい

枠だけではなく、本体がでかい。決してスタイリッシュではない。モニタの枠がでかい上にモニタの枠の下部分が出っ張っててバランスが悪く見える。その上ダサい。こんな出っ張りをつけるくらいなら厚みを増やした方がいい。結局足が奥に出てるのだから、厚みが増えた所で設置には関係がないし、そもそも元から厚みがある。2012年の型は厚みを削ったようだけど、縁の厚みを削っても中央が厚ければ意味がない。厚みを均等にしたほうがスタイリッシュかと思う。

VESAマウント付きは別モデル

本体が重いので、本体の回転や角度の変更をするのにモニタアームを使おうと思ったのだが、足が取り外せない。そもそもVESAマウントがない。調べてみると「VESAマウントアダプタ搭載 21.5インチiMac」と別モデルな様子。マウントを変更するためにはMacを買い直す必要があります。

グレア液晶が辛い

グレア液晶を見ていると目が痛くなくなってしまう。最低輝度にして使っているのだが目が痛い。VESAのようにノングレアパネルのオプションがあるか調べたらそれは用意されていない様子。1000番の紙やすりで削るか、ノングレアのシートをはるしかないようだ。

もともと事務所でこのPCを利用していたデザイナがずっと目が痛いと言っていたが、このiMacを使っていたからだと言えるかと思う。

キーボードがちゃちい

まじでちゃちい。昨日一日で一万文字以上の文字を入力しているかと思うが、まだ慣れない。手首が痛い。カチャカチャうるさいのも嫌だ。かといってWindows用のキーボードは使えないようなのでこれを使うしか無い。純正のキーボードは全てこのタイプらしいので、サードパーティー製を選ぶしか無い。これなら、タイプ感はポケモンキーボードのほうが上等。

マウスも二本指でスワイプと言われてもそんなことできない。左手でマウスを握り右手で寿司を握るようにスワイプさせないと反応してくれない。

メモリがSO-DIMMはアホかと

まじで。これはマジ。アホとしか思えない。マジでアホ。デスクトップPCだろ?3.5インチHDDを使ってんだろ?なんでSO-DIMMなんだよ。たけーよ。このデカさなら余裕でDIMMが入るだろ。DIMMにして2スロットにしたら同じサイズのスロットでも足りる。SO-DIMMの4GBを4枚買うより、DIMMの8GBを2枚買うほうが安い。アホほどメモリを食うくせにメモリの増設が高いのは痛い。

拡張性がない

ノート型Macなら仕方がないが、最近のデスクトップ型Macの拡張性のなさはひどい。LC630やPerforma 5420のころは多少なりとも拡張性があった。だが最近のMacは拡張性がない。拡張するにはMacを買い直す必要があります。

拡張性とはUSBやらThunderboltの機器接続ではなく、USB3.0カードを追加できるような拡張性がない。こう言うと、「Thunderboltの方が早い」と反論するかもしれないが、速度の問題ではなくて拡張性の問題になる。いくらThunderboltが速くてもUSB3.0のHDDは接続できない。通信速度で比べるとThunderboltはUSB3.1と同じになる。またこういうと「USB3.1よりThunderbolt2の方が早い」と反論するかもしれないが、早かろうがなかろうが、Thunderbolt2が出た所で、それを本体に組み込めないのだ。一体型でない一般的なデスクトップ機であればカードを追加すれば3.0だろうが3.1だろうが追加が出来る。

こういうとまたまたThunderboltはPCIeプロトコルだから変換機を使えばPCIeのカードも増設できるというかもしれないが、結局はThunderboltの速度で頭打ちになるため、USB3.1に拡張することはできない。電力的にもUSB3.1は100W給電できることになっている。

拡張性の他にもiPhoneMacBookはバッテリ交換すら自分で行えないので、買い直すか高い費用を出して交換を頼むしか無い。

まぁ、こんなことを書いたがそこまで深く拡張性のことは思っていない。だが、USB3.0が使えないのが腹がたったので書いた。ThunderboltのUSB3.0ボックスも3万円ほどとお高いので貧乏人代表として異議を評しておいた。

熱い

最初はやばいかと思ったくらい熱い。モニタのてっぺんがマジで熱い。触ったらやけどするんじゃないかって思うほどに。なんか切り込み的なものがあるのでそこから排熱をしているんだろうけど、排熱できていないくらい熱い。知り合いのMacユーザに聞いたら「そんなもん」と言われた。こんなもんか。でも熱い。位置を窓際に変更した。

ワンオーナー制

基本的に購入したユーザにしか修理などの対応をしてくれない。中古で買ったユーザにはサポートもない。一度MacBookのバッテリのリコール対応をしたことがあるが、ユーザ登録をしたユーザであることをいろいろな質問で確認される。金を払ってもユーザ以外は修理に対応してもらえない。これは会社から買い取ったもので私が注文したが、ユーザは社長になっているのでサポートを受けることはできないかと思う。

そもそも修理は家電屋で受け付けてもらえない。AppleStoreに持っていく必要がある。アホかと。保証期間であれば、家電は買った店で修理を頼むのが一般的になるかと思うが、Apple製品はそうは行かない。家電屋で修理を受け付けてもらえず、直接Appleとやり取りをする必要があるのだ。家電屋は売りっぱなしとなる。これは家電屋が悪いのではなく、Appleがそういった対応を家電屋に求めているのが悪い。
修理に出しても、「修理」ではなく「交換」になるので、故障部位によって修理費用が一律となっている。iPhoneでも修理費用はバッテリ交換、ガラス交換、全交換と何段階かに分かれていただけかと思う。修理費用が明確でいいが、その価格が高い。

以前に中古PCショップで働いていたが、AppleDELLはワンオーナー制なので中古を買うときには気をつけろ。だけどその分中古が安く手に入るよ。

ソフトウェア編

手に入れて1日しか経っていなのでブラウザくらいしか使っていないが気づいたこと。もうしばらく使えば感想はもっと増えるかもしれないが、操作に慣れる前に書いておく。

リカバリの度にネットワークからダウンロードする

会社で利用していたMacを買い取ったのでリカバリをする必要がある。まずリカバリ方法すらわからなかったのでインターネッツで検索して"option"キーを押しっぱなしで起動するという事がわかったが、そこから言及している記事はなかった。なので勘で進めようとしたのだが、ガイドの通りにリカバリをするとインターネットからOSのアーカイブをダウンロードするようで、ダウンロードに糞時間がかかる。

どれくらい時間がかかるかは、インターネッツを1Mbpsから15Mbpsにアップグレードした結果記事を読んで欲しい。わけあって3度インストールしたのだが、3度ともダウンロードされた。これはたまったもんじゃない。

リカバリがわかりづらい

初めてのMacで初めてのリカバリをやったわけだけど、ガイドが非常にわかりづらい。「OS X を再インストール」とあったのでそれを選択した。10時間程度でリカバリが完了したのだが、再起動してびっくり。勝手にユーザが作成されている。再インストールではユーザデータが復元されるようだ。「それリカバリや無い、上書きインストールや」。

「再インストールはユーザデータが復元される」ということはわかったが、ならユーザデータを復元しないリカバリ方法がわからない。「OS X を再インストール」から選択できるのかといろいろやってみたがわからない。

結果としては、ディスクユーティリティーでディスクをフォーマットして再インストールを選択すれば、ユーザデータを維持しないリカバリが出来る様子。フォーマットすればリカバリ領域まで消えそうな感じがするし、再インストール前にフォーマットが必要だとはわかりづらい。これだと、悪名高いWindowsリカバリの方がわかりやすいかと思う。Ubuntuの再インストールはもっとわかりやすい。

アーカイブがでかい

再インストールのリカバリイメージもでかいが、アプリケーションのアーカイブが糞でかい。iPhotoiMovieも1.4GBを超えている。アプリケーションサイズで見ると、Final Cut Express 4が246MBになるので、簡易ビデオ編集ソフトのサイズのデカさが目立つ。画像管理ソフトのiPhotoも1.4GBとどれだけ機能があるのか悩むほどにでかい。ACDSeeが28MBなので異常さがわかると思う。

メモリ消費が激しい

アーカイブサイズがそのように巨大なので、アプリケーションを起動するとメモリ消費が激しい。手元のiMacはメモリが4GBなのだが、iPhotoiMovieを立ち上げるとスワップを使い始めるほどに消費が激しい。メモリが4GBではiMovieでのビデオ編集はできないかと思う。だからといってメモリの追加は上に書いたようにSO-DIMMであるので高い。

実際に使ってみて

最初はマウス操作に慣れていないため使いづらく、ウインドウの閉じるボタンを選択してもアプリケーションは終了せずに最小化されるだけという事になれるのは時間がかかった。メモリをモリモリ使うので次々に終了させないとすぐにスワップアウトして動作が遅くなる。だが、やはりこれも慣れで1日使えば悩まずには使えるようになった。だが、Macはマウス操作が基本になるのか、文章入力をしている最中にキーボードで操作ができないのは大変。キーボードのコピーやペーストもコマンドキーでは入力しづらい。これも慣れの問題かもしれないが。

これが5年ほど前であれば、Mac対応のアプリケーションやサイトが少なかったために感想は違ったかもしれないが、現在はMacでも一般的な作業は不便しないようになっている。ワードプロセッシングソフトのPagesもクラリスワークスから比べるとかなり進化している。だが、正式文書や内容証明郵便のための1行の字数制限や1ページの行数制限には対応していないため、そういった点ではやはり機能面や各国のローカライズには対応しきれていないように感じる。


パッと電源を入れてiTunesで音楽を聞いたり、DVDを再生したりというパッと作業にはうってつけ。こった作業はディスプレイの関係もありしんどいが、一般ユーザの殆どはパッと作業が多いかと思うので、「本当に初めて」PCを使う方にはなんの戸惑いもなく使えるかと思う。一度Windowsを使うとアプリケーションの少なさや操作性の違いに戸惑うかもしれない。マウス操作を基本としつつ、Windowsで言うところの右クリックは、「controlを押しながらクリック」とわかりづらい点が多々ある。

総評

言うほど悪くない。



APPLE iMac 21.5

APPLE iMac 21.5"/2.7GHz Quad Core i5/8GB/1TB MD093J/A

APPLE iMac 27

APPLE iMac 27"/3.2GHz Quad Core i5/8GB/1TB MD096J/A

Apple Magic Trackpad MC380J/A

Apple Magic Trackpad MC380J/A