ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

相手を“1分”で動かす心理学 David Lieberman(原著), 伊東 明(翻訳)

タイトルが悪い。タイトルが良ければもっと売れていた本かと思う。本書がどれほどに売れたかは知らないが。

それ程にいい本だ。私にように社交辞令を知らず、思ったことを言ってしまう方にはぜひ読んで欲しい。世間で当たり障りなく生きていく方法が本書には詰まっている。参考になる。私も当たり障りのない世間体を取り繕うことが出来るかもしれない。やらないが。

「誰がどんな服を着ようと関係ない」、「お前が髪を切ったことなど知ったことか」と思うことは社会生活の中で往々としてあるだろう。社会生活とはそんなどうでもいいことをどうでもいい会話を繰り返して過ごしていく生活だ。だがその繰り返しで人間はネットワークを築き信頼関係が出来ていく。

私のような人はその会話を繰り返せないがためにネットワークから爪弾きされてしまう。スタンドアロンで生きていく必要がある。

相手を“1分”で動かす心理学 (知的生きかた文庫)

相手を“1分”で動かす心理学 (知的生きかた文庫)


だが本書はそのような場合どのように答えればいいか、どのように考えればいいかが懇切丁寧に解説されている。これは大変参考になる。「髪を切った」と話しかけて来るブサイクや、それを気づかれることを待っている性格悪子の心中など考えたこともなく、考えるつもりもなかった。だが本書にはその必要性が書かれている。

そして本書に書かれていることを覚えておけば今後も考える必要はなくなる。本書に書かれているいくつかのパターンに照らし合わせて答えていけば当たり障りのない社会生活を送ることが出来る。私はやらないが。


社会生活とはそんな微々たる感情の変化に左右されるところが大きい。ちょっとした認識の食い違いで喧嘩になる。社会生活での喧嘩は仕事にも影響されてしまう。私はそんな人間放っておくが、一般ピーポーはそうもいかないだろう。そのような場合はどのように取り繕っていけばいいかが書かれている。私にはどうでもいいが。


対人関係がうまくいかないと考えている方は自分の思いの寄らないところでそれらがうまく噛み合っていないのだ。是非とも本書を読みその問題に気が付き、その問題を解決する方法を知ってほしい。そして本書の内容を活かして生活していけば今後はそのような問題も起こることはないだろう。

本書は久々に人の考え方について考えさせてくれた。


文庫はいいね。