ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

蟹工船 まんがで読破

蟹工船と言う名前は、十年近く前に流行ったのでタイトルだけ聞いた事があったが、Amazonで以前に大量購入したまんがで読破シリーズに含まれていたので読んだ。

結果から言うと、非常に胸糞の悪い内容になる。

蟹工船 ─まんがで読破─

蟹工船 ─まんがで読破─



蟹工船という洋上の孤立の船の中で蛸部屋生活をし、その孤立の中で実質的な統治者が自由気ままに暴力で支配していると言う内容。トンネル内の人柱等の話は聞いた事があったが、それを地で行くのが本書だろう。

まんがで読破シリーズは内容を分かりやすくするために設定を変更する部分があるが、本作についても労働者のリーダー的な者が設定されているが、これは原作にはないとのこと。
原作がこれよりもグロテスクな内容だとすれば、私は原作を読めないだろう。医療関係の書籍を読んだ際に、輸血の項を読むだけで吐き気が出てきたのだから。

百年近く前の書物となるため今となっては内容から学ぶべき事は多くないが、現在もこのような過酷な労働はいわゆるブラック企業として行われているかもしれないし、世界では平然と行われているのだろう。
本書の内容の通り、それらの現場の弱者は人権や人道的という言葉すらも知らないのかもしれない。

私もそのような世界を変えたい。

安い商品を買うという事は、その先に、このような過酷な環境で労働をしている人がいるということを忘れてはいけない。
100円均一で海外製品が売られているのは、日本で生産するよりも、海外から輸送した方が安いということである。であれば、その先の労働者の賃金がどのようなものか、その製品を作る工場はどのような環境であるのかを考えなければいけない。

蟹工船・党生活者 (新潮文庫)

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蟹工船・党生活者 (角川文庫)

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蟹工船

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