ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

他人を攻撃せずにはいられない人 片田珠美(著)

私はなぜか反論をしてしまう。とにかく何か言われればその逆を考えてしまう。仕事であればこれは役に立つのであるが、とにかく何事も深く考えてしまう。その結果、攻撃をしてしまっているのではないかと思い、その心理を知りたいと思い本書を購入した。

調べてみると本書は大分売れているようだ。私のような立場の人が多いのかもしれない。

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)

他人を攻撃せずにはいられない人 (PHP新書)


本書を読んで思ったのは、本書の説明の中で抜けている加害者があるかと思う。それは、「自分は被害者だと言い続けて仮想加害者を作り上げ、その仮想加害者を加害者に仕立て上げる」という攻撃方法だ。

例えば本書の著者がその例になる。著者については著作以外では知らないので本書の目的、書いた理由、事例を選んだ根拠を知らないが、本書内の不倫や浮気、DVなどの例は全て男を加害者として設定している。著者が女であるから、自分の立場を被害者の場に置きたかったのかもしれないが、これも立派な男への攻撃になる。

また、精神科医という立場を利用して、「知識のある人間の意見」として攻撃してしまっている。事例についても判例などではなく、「著者が診察した」と主張している内容で客観性や事実性がなく、更には「想定」としている事例もある。

このように攻撃者の解説をしている書籍の中にも攻撃というのものは存在する。それ程に攻撃は身の回りにあふれているということを実感できた。


また、本書は攻撃の手法を上げているのだが、その多くが攻撃内容について羅列されているだけで理由や解決法など解説されていない。その内容も先に書いたように著者の身の回りのことだけになる。

タイトルからしてこのような解説書を是非とも読みたいところだが本書ではなかった。


そして、この記事も著者、本書への攻撃にほかならない。