ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

万年筆のBには気をつけろ

以前に「使われない万年筆」を書き、その中で私は1日に10枚以上の文章を書き、50枚程度書くこともザラにあるということを書いた。

そして、その用途では万年筆のBではインク切れを起こしてしまうということを書いた。そんな中々、「そんなに書く人は居ねーよ」と言う意見をまたまたいただいたのだが、どうしてそこまで現実を見ないのか。少なくとも私は書いているのだ。私程度がその枚数を書くということは世間一般にも多くいるかと思う。

以前に何かで読んだが、吉村作治は毎日少なくとも2500文字程度の文章を万年筆で書くという。2500文字ということは400字詰めで6枚強だ。少なくともということは10枚程度はザラに書いているであろう。あの忙しい人でもその程度は書いている。


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例えば昨日と今日に書いたのはこちらだ。昨日は23枚、今日は22枚書いている。だいたい考えながらで3時間ほどでこのくらいの量を書いている。考えを一日書き続けている場合は100枚近く書いているのではなかろうか。

だがそうすると先の問題が出る。先の記事では50枚で満タンのペン2本がインク切れを起こし、他にもちょこちょこと書いていた3本目のインクも切れるということをかいた。カートリッジ式のインクであればカートリッジを交換すれば問題ないが、私はカートリッジが無駄に思えるのでカートリッジにインクを補充して使っている。そして、そのカートリッジの問題が無いように、さらにはインク切れの心配もないようにとヘリテイジ92を購入したのだが、そのヘリテイジ92でもインク切れを毎日起こしてしまう。


そして、先のその記事を書いてから「一体何枚くらいでインクが切れているのか」と言うことに疑問を持ち試してみたのが昨日と今日だ。昨日はブルーブラックを入れているヘリテイジ92で、今日はブラックを入れているヘリテイジ92で試してみたが、先に書いたように23枚と22枚でインク切れを起こした。この2本が同じ量なのでペンの個体差やインクフローの問題ではないかと思う。少し空白のページがあるので大体両方共に20ページ程度でインクが切れているであろう。

大容量とされているヘリテイジ92で20枚程度でインクが切れるのはしょぼいではないか。20枚ということはおよそ8000文字だ。これはB5用紙に400文字程度書いてこの枚数なのでB4の原稿用紙にかけば文字も大きくなりインク消費も増えるため半分程度になるだろう。そうすれば10枚程度だ。A4でも15枚程度になるだろう。


これは厳しい。今までは不便に思いつつ何本かのペンを持ち歩きその不便を解消していたが、A4用紙15枚でインクが切れるとはかなり少なく感じてしまう。BはMの倍程度のインクを使うとするとMなら30枚だ。その程度でやっと納得が出来る枚数になるだろう。

私は外国製万年筆のBは使ったことはないが、外国製万年筆はローマ字のために日本よりも更に太くインクフローも多いと聞く。それならば外国製のインク消費の激しい万年筆はどれくらいの筆記しか出来ないのであろうか。原稿用紙10枚書く度にインクを補充していては面倒くさくて仕方がない。50枚書く間に5回も補充が必要になってしまう。

毎日インクを補充するだけでもかなり面倒なのに、一日何回も入れるとなると万年筆を使うのをやめてしまうかもしれない。


これを考えると、ヘリテイジ92は1.2mlで15枚とすると、CON-50は0.5mlなので6枚ほどしかかけないことになる。これはゲロが吐ける。CON-70なら1.1mlが入るのでヘリテイジ92と同程度は書くことができるが、コンバータ利用でBは使いもにならないだろう。少なくとも万年筆一本を持ち歩き仕事するという用途ではBは使えない。使うのであればカートリッジを何本か持ち歩く必要があるだろう。

ということで私のように文章を書く方で、出先で万年筆を使うことが多い方はBを選ぶことは気をつけたほうが良い。


いやぁ、改めて考えてみるとBはなかなか富豪的なものだ。せめてMを普段使いにすべきということがわかった。

この点を先に気づいていればBでは無くMを購入したのだが。残念。


次に買うとすればウェーバリーというものを考えているのだが、ウェーバリーのインク消費はどの程度のものなのだろうか。