ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

アキレスとカメ 吉永 良正(著), 大高 郁子(イラスト)

「よくもまぁアキレスとカメのパラドックスでここまで様々な考えが持てたな」という感想になる。

アキレスとカメのパラドックスは有名だと思うし、私もよくそのパラドックスの話をする。大半の人々は「速度が早かったら追い越すやろ」という短絡的な考えしか持たないが、このパラドックスはそんな「常識」や「先入観」、「思い込み」について考えなおさせてくれるものだ。

この一つのパラドックスで、学校で習ってきた数学や、「速度」というものについて考えなおすことが出来ると思うのだが、世間では「当たり前」として考えられることもなく片付けられることが多い。

アキレスとカメ

アキレスとカメ


なので、説明を更にうまく出来るようにと関連する書籍を読んでみようと購入した。だが内容が少々ひねくれていて、実際の説明には話が長くなったり前提を変える必要があるために使いづらい内容が扱われているものの、自分が理解する上では非常に面白かった。

「簡単な解説書」としているのか内容が絵本調でイラストにかなりのページを割かれている。なので、数学的な解説などは極限としての無限等比級数が少し扱われているくらいで他には分数程度に触れられている程度になり子どもでも読めるかと思う。


パラドックスには米粒やクレタ人など現実問題としてよくわからないものが多くあるが、やはりこのアキレスとカメは非常に多くのことを考えさせてくれる。こんな単純な、数行の文を様々な書籍や解説があるということは、それ程に人を惹きつける魅力があるのかも知れない。

パラドックスが多く掲載されている書籍でも読んでみようかな。


パラドックスフラクタルは面白いよ。