ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

卓上の乱雑さ

机の上に書類があるとしても、それがまとめられずにいくつもむき出しの状態で置かれているか、それとも紙を重ねてポンポンと一端を揃えて置かれているのとでは、ほとんどの方は後者を「整理されている」「片づけられている」と考えるだろう。


だが実際そうなのだろうか。

確かに書類が占める卓上の面積は後者のほうが少なくなっているかも知れないが、書類の中身は両者ともに変わっていない。それもそのはずだ、重ねただけなのだから。

積まれた書類は一番上の紙しか見えないので「山の中身」はその書類が全てと感じられる。だが実際は乱雑な書類が乱雑にまとめられているだけに過ぎない。中身としては積む前も後も変わっていない。

むしろ卓上に広げられていたほうが一目で目に入る枚数が多い分一覧性は高いだろう。そして何より「散らかっている」と自覚できる点に置いても優れている。

「机の上を整理しろ」と注意されることがあるが、それは間違いではないだろうか。そのものがそこにあるのは偶然ではなく、その場にある必要があるからなのだ。

確かに単に散らかっていると言う机のほうが多いとも感じるが、例えば私の机の上などは「脳の延長」として利用している。これは、脳では記憶しきれていない資料などを机の上に並べ(これが乱雑に見えるのだろう)、作業しながらそれらを利用する。この利用しながら一々重ねていては折角脳の延長として広げた作業スペースが消えてしまう。わざわざ作業効率を落とすようなものだ。



そうすると「机の上を片付けろ」ではなく、「ゴミを捨てろ」とするのが適切ではないか。

作業が終わり端に避けられた書類を捨てればそれで十分だ。

そうだ、たしかに今私の机の上にもゴミがある。これを捨てれば更に脳のスペースが広げられる。

面倒くさがりやの超整理術 「先送り」しないための40のコツ

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