ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

日本人だけが知らない戦争論 苫米地英人(著)

苫米地英人の最新刊を予約するにあたって手前の書籍を読んでいなかったので購入。

戦争参加者の考えについては高部正樹の「傭兵の誇り」を読めば参考になるかと思うが、そもそもその戦争は何故引き起こされるのかという背景が書かれている書籍。

タイトルには「戦争論」とあるが、「論」ではなく、主には現在までに引き起こされてきた戦争が誰の手によって、どのような目的で、なぜ引き起こされてきたのかという理由が背景を交えて書かれている。

 

日本人だけが知らない戦争論

日本人だけが知らない戦争論

 

 

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これは最近の世界大戦ではなく、更に過去のアメリカ独立戦争や、更に前の西仏戦争、英蘭戦争、そして更に前の戦争についても同じような理由で戦争が引き起こされて居るという理由になる。

昨今の教科書からすればかなり過激な内容になるかも知れないが、「戦争を望んでいるのは軍需産業」とし、「戦争は軍需産業が引き起こしている」とするよりも説得力がある説となるだろう。

いくら軍需産業は戦争を望んでいるとしても、戦争中は儲かるにしても戦後に敗戦国に売っぱらった貸付は返ってくる見込みがないのであるから軍需産業もそれ相応のリスクを生じる。

だが軍需産業よりも戦争を望んでいるのは金融業界であり、金融業界からすれば戦勝国、敗戦国何方の貸付も巨額な利益になる。

そう考えてみると結局は現在の経済にしろ何にしろ結局それを牛耳っているのは金融業界であり、株価にしても「会社に価値があるから上がる」のではなく、「上げたい人がいるから上がる」と言う私の考えにも合致する。


かなり戦争の背景などに踏み込んだ内容となるため少し読み飛ばした部分もあるが、本書を読めば戦争について合点がいかなかった点についても理解できるだろう。

そして、これまでの戦争が同じ理由で繰り返されてきたことを考えると、今後に状況を観察していれば戦争が起こる可能性も自分で察知が出来るかも知れない。