しないことリスト
著者のphaの補足として「京大卒・元日本一のニート」と書かれていて胡散臭かったが、手にとって見ると出だしから心を奪われた。
本当にそのとおりだ。
世間ではしなければいけないことにあふれている。これをしないとやばいと脅しをかけられ、しなければならいことが更に溢れ出す。
- 作者:pha
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2018/09/12
- メディア: 文庫
メディアとは元来広告という意味で、広告は視聴者に恐怖を与え、その製品を持っていないこと、サービスを利用していないことを気づかせ、製品・サービスを購入させる。
そのように、世間では脅し文句のようにやることを追加させてくる。
持っていないければやばい、使っていなければやばいものなんて実際には存在しない。いま現状で生活できているのであればそれで十分だ。利用することで便利になることはもちろんあるが、それを利用していないことでヤバイということはない。メディアは視聴者を脅し、恐怖を植え付けることで、ものを売りたい。利益を出すために売りたいだけなのだ。持っていてもらわないと経営がヤバイという意味で、企業の恐怖を視聴者に押し付けているだけなのだ。
例えば今現在、別荘を持っているひとは少ないだろう。だが、別荘を売っている人からすれば、別荘を持っていない人はヤバイのだ。フェラーリに乗っていない人はヤバイのだ。ファーストクラスで旅行にイカない人はヤバイのだ。
このように、今平然と読むと別にやばくないと思われることでも、メディアの力にかかれば視聴者はイチコロになる。資産運用として不動産投資を推進するように、本当にメディアの洗脳はヤバイのだ。日本の不動産投資など、今後は少子高齢化、人口減で住む人間がいなくなるため、下落することなど考えなくてもわかるだろう。メディアが不動産投資を煽るのは、今まで参入していなかった人々に不動産投資に参入させ、既存の不良物件を売りつけ、現在の投資家に稼がせるためだ。
これはいわゆるアベノミクスでNISAにより株式市場へ一般人が参入してきたのと同じ原理だ。
そんな洗脳を説いてくれるのが本書になる。
することリストを作るのではなく、しないことリストを作るように考える。それが本書の考え方だ。
是非とも、書店で本書を数ページ読んでほしい。購入してしまうだろう。
本書を持っていないとヤバイ。
というのは嘘で、このブログを読んで本書を購入しようとした人がいるとすれば、それもすることリストに洗脳されている証だ。自分で自由に判断して生きよう。
- 作者:pha
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2019/11/09
- メディア: 文庫