ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

誰も知らないサプリメントの真実 高田明和(著)

本書は巷でよく売られているサプリメントの効果についての解説書になる。サプリメントと聞くと、「自分もよく飲んでいる。サプリなしでは生活できない」と言う方と、「ああいった物には懐疑的だ。自分は飲まない。」と言われる方の二つに大きく分かれるかと思う。

本書はサプリメントを推奨する書籍ではなく、「サプリメントの服用にも注意が必要で、服用方法によっては効果が得られる」という内容になる。サプリメント業者が出版していたり、スポンサーに付いているような書籍ではない(と期待する )。生理学、血液学、脳科学の専門家から見た視点で、市販されている様々なサプリメントの効用やその原理について解説されている。

個々の栄養素の効果についての解説が主な内容になるが、それぞれの効果の原理や副作用についてもきちんと解説されており、また、懐疑的なものにはその旨も記述されている。私が今までに読んだ栄養素についての書籍の中でも、比較的中立的な立場での内容だと感じた。
サプリメントを懐疑的に捉えられている方にも、それらの原理について知る機会と考えれば読む価値はあるかと思う。

誰も知らないサプリメントの真実 (朝日新書)

誰も知らないサプリメントの真実 (朝日新書)


このように書いたが本書は半分も読まなかった。前半の「サプリメントの基礎知識」には全て目を通したが、後半の個々のサプリメントの解説については興味のあるもの数点しか読まなかった。その他の栄養素については今まで注目したことがなかったため、今後その栄養素を見つけた際に再度確認したいと思う。

後半の個々の栄養素については、それぞれに興味がある方が読めばいいかと思うが、前半の「サプリメントの基礎知識」は、サプリメントに興味を持っている方には是非読んで欲しい。サプリメントについて疑わなければならない点などがまとめられて期待するいる。
学会発表などで意図的に操作された内容を例に問題点が指摘されている。サプリメント業者は自社製品を売りたいがために研究者に都合のいい発表をしてもらうのだ。そのために研究費用の提供や接待をする。このようにして都合がいい研究のみが発表され、広告され、消費者は踊らされているのだ。

この注意点は、本日読んだ「本は10冊同時に読め!」とも重なるかと思う。何事も知識を持った上で判断することが重要なのだ。その知識を得るために本書を読んで欲しい。


私は日光を浴びてカルシウムを摂ろうと思う。

誰も知らないサプリメントの真実 (朝日新書)

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甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)

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食品の裏側―みんな大好きな食品添加物

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