ゴミ箱の中のメモ帳

まだ見ぬ息子たちへ綴る手記

マインドマップが本当に使いこなせる本

風呂に入っている最中に読み通した。

内容はそれほどに薄く、特に読み飛ばさなくても読めたが、まぁ、途中で飽きることもなく読めたという内容になる。

私はマインドマップ的な、枝葉の広がるツリー構造の図を小学生の頃から書いていたため、マインドマップを見たときに、同じことをやっている人がいるんだと感じ、さらに、それが世界的に使われていると知ってから、その使い方を知りたいと何度か書籍を読んだことがあるが、どれも使えると思える内容はなく、何故こんなに面倒くさいことをしなければならないのかと思ってしまっていた。そして本書を読んでも継続的にそう思えた。



マインドマップは絵を描くように思考を広げるというが、絵を描くように考えるというのはイメージ的に良いかもしれないが、何故本当に絵を描かなければならいのか、絵を描くことに集中し、本当に考えなければならないことが疎かになるとしか思えない。
過去に何度も書いていると思うが、ノートをとるときに、カラフルに色取ることに夢中で何も勉強できていないのと同じ状態に思えてしまう。

実際に、本書にはマインドマップ創始者であるトニーブザンや、創始者公認のインストラクターという人間が多数登場しており、それぞれが書いたマインドマップというものが掲載されているが、どれも絵に集中しており内容が薄い。はっきり言って、それをみて何かを理解することはできない。

しかもひどいと思うのは、本書の冒頭に、マインドマップの描き方が紹介されており、その中の「枝の伸ばし方」に「枝が直線、単調な曲線」はダメだと紹介されているにもかかわらず、その公認インストラクターが書いている多数のマインドマップに、そのダメな例題に使われている単調な曲線が描かれている。一人の複数のマップがダメなのではなく、多数の公認インストラクターの図がダメな見本になっている。
公認インストラクターというのは、公式に教えるスタッフであるはずなのに、本書で紹介されている基本的な描き方もできないというのは、それが面倒くさいか、守れないルールであるということだろう。

曲線の書き方に、一山一谷とあるが、そんなルール的な図を書くのであれば、直線と何も変わらないだろう。

マインドマップが使われた例題として、嘘か誠かは本人の知る次第だが、コミュニケーションの取れない子供にマップを描かせたところ、マップを通してコミュニケーションが取れるようになったとのこと。
コミュニケーションが取れない子供にどのようにマインドマップの書き方を教えたのかはわからないが、確かに、絵にはそういったことを描かせる力はあるかもしれない、だがそれはマインドマップの力ではなく、マップの力であろう。

ということで、私にはマインドマップが向かない。

それを伝えたかっただけになる。

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